出羽三山神社へ日帰り観光ツアー、登山なしでも御朱印は全部貰える!(観光情報間違ってるかも?)
こんにちは、北極神社の新米巫女、橋本ユリです。
出羽三山といえば、山岳信仰で最も有名な場所の一つです。
三山ですから、三つの山を総称して一つの信仰を意味しており、3つ合わさるからこそ、パワースポットとしても非常に強力です。
しかし、出羽三山とはなにか・・・を調べようとしましたが、意外と情報が少なくて、苦労しました。
お参りするにあたっては、まるで初心者を跳ね返すかのような厳しいものを想像しましたが、実はそうではないことがわかりました。
記事タイトルの通り、日帰り観光ツアーも可能だということを知りました。
今回の記事では、登山なしでもいける、日帰り観光ツアーを行うつもりで、
・出羽三山の御朱印
・出羽三山のパワースポット
・そもそも出羽三山とは?そのご利益
・出羽三山のお守り
・地図とアクセス方法
・周辺観光スポット
についてお伝えします。まず最初はご利益から。
それでは参りましょう!
目次一覧
出羽三山とは?ご利益は?
出羽三山神社とは、羽黒山、月山、湯殿山を御神体とする出羽三山を祀った神社の総称です。
出羽三山とは、これら3つの山の総称です。
羽黒山 = 出羽神社
月山 = 月山神社
湯殿山 = 湯殿山神社
それぞれの山には神社が存在しますが、険しい山道であり参拝の利便性を考え、比較的登りやすい出羽神社に三神合祭殿が設けられました。
月山神社、湯殿山神社の里宮(別に祀られた場所)が三神合祭殿ということです。
したがって、三神合祭殿にお参りすれば、3つの神社に参拝したことになります(もちろん3つそれぞれ参拝することにも大きな意味があります)
出羽三山を開山したのは、蜂子皇子(能除太子)とされています。
崇峻天皇が暗殺された592年の頃・・・(聖徳太子、大化の改新あたりの時代)
そこで入ったのが出羽国(秋田?山形あたり)でした。その時に3本足の霊鳥を見つけます。
苦行の末に蜂子皇子は、羽黒権現(羽黒山の神様)の奇跡を目の当たりにします。
これが出羽三山の始まりです。
それぞれの御祭神と簡単な説明は以下の通りです。
出羽神社
・伊氏波神→ 不明
・稲倉魂命→ お稲荷さん
月山神社
・月読命→ 月の神様、最高神アマテラスの弟
湯殿山神社
・大山祇神→ 山の神(サクヤヒメ、イワナガヒメの父)
・大己貴命→ 出雲大社の大国さんの別名
・少彦名命→ 大国様と国造りをした、一寸法師のモデル
他の神様は大体知っているのですが、イデハだけは中々正体を掴めずにいます。
情報を入手次第、お伝えするとして、他の神様を私の解釈を交えて説明していきます。
出羽神社の神様
出羽神社の神様は、
・伊氏波神
・稲倉魂命ウカノミタマ)
です。
イデハノカミは明らかになっていないので、先にウカノミタマについてお伝えします。
稲倉魂命は名前の通り「稲」を表しています。
稲生る = 稲荷
と文字が転化したとの説が有力で、全国の5万の稲荷神社の総本山は、あの伏見稲荷神社になります。
・給料は米俵
・ご飯は一粒も残してはならない
など、古来より日本人は米(稲)を大事にしてきました。
古事記での最高神アマテラスも米は自分の光を浴びた分身と言ったように日本人にとって特別なものが米なんですね。
穀物に関する神様は何人もいますが、そのうちの非常にインパクトの強い、オオゲツヒメと同一神だ、という意見もあります。
オオゲツヒメについては後ほど解説しますが、簡単な覚え方は、
「大尻(おおげつ)」、もしくは「オゲッ」ですね。
出羽三山の正式参拝順は、①羽黒山②月山③湯殿山とされています。
羽黒山:現世
月山:死
湯殿山:誕生
であり、食物という形あるもの、という意味で現世なのだと思います。
月山神社の神様
月山神社の神様は、月読でその名の通り、月の神様です。
この神様は古事記、日本書紀にもわずかにしか登場せず、謎の多い神様です。
イザナミが黄泉の国から帰った際、海で体を禊ぎ清めた際に、
・左目を洗って太陽神アマテラス
・右目を洗ってツクヨミ
・鼻を洗ってスサノオ
が生まれました。この三柱の神を三貴神と呼び、非常に重要な役割を果たします。
アマテラスは日本の別格の神社、伊勢神宮の主祭神つまり最高神ですし、スサノオは出雲国を大国様ことオオクニヌシ(湯殿山であれば、オオナムチ)に任せ、出雲大社の元となりました。
ツクヨミはイザナギに仕事を任された際に、
と命じられました。
夜の食国というのは色々な解釈がありますが、以下の主に以下の3つが挙げられます。
夜の食国の解釈
・太陽(天の国)に対して月の国
・夜なので、黄泉の国
・夜食、つまり夕飯の文化そのもの
ツクヨミに関して、衝撃的な神話が古事記、日本書紀にありますので、ご紹介しましょう。(古事記、日本書紀を混ぜて説明します)
先ほどの羽黒山にて登場した、ウカノミタマの同一神、オオゲツヒメとの神話です。
ある時、アマテラスはツクヨミに依頼をします。
オオゲツヒメは食物の神です。食べ物でツクヨミをもてなします。
あまりの美味しさに驚くツクヨミですが、台所でどのようにオオゲツヒメが作っているのか気になってきます。
オオゲツ姫はその鼻、その口、その尻からいろいろな食べ物を取り出し、こうした食材を種々塩梅(あんばい)して作りあげたご馳走を差し出した
現代語訳 古事記 福永武彦
怒ったツクヨミはそのままオオゲツヒメを切り殺してしまいます。
そこでこの殺された女神の身体から、次のようなものが生まれた。
すなわち、その頭には蚕が生まれ、その二つの目には稲種生まれ、その二つの耳には粟が生まれ、その鼻には小豆が生まれ、その陰処には麦が生まれ、その尻には大豆が生まれた。
現代語訳 古事記 福永武彦
ツクヨミの神話は、食物に関するところと、黄泉の国(死)に関わること。
羽黒山:現世
月山:死
湯殿山:誕生
とありましたが、羽黒山の現世(食物)を一旦死に追いやるという話に繋がっているんですね。
そして最後が「誕生」表す湯殿山です。
湯殿山神社の神様
湯殿山神社の御祭神は以下の三柱の神様です。
・大山祇神→ 山の神(コノハナサクヤヒメ、イワナガヒメの父)
・大己貴命→ 出雲大社の大国さんの別名
・少彦名命→ 大国様と国造りをした、一寸法師のモデル
オオヤマツミは、山の神ですが古事記、日本書紀にはあまり登場しません。
どちらかというと、オオヤマツミの子孫が活躍していくんですね。
そのオオヤマツミの娘が、コノハナサクヤヒメとイワナガヒメです。
この姉妹は本当に両極端で、絶世の美女のコノハナサクヤヒメと、残念かな岩の様に長い顔をした、イワナガヒメです。
太陽神アマテラスの孫のニニギが天孫降臨して地上界に降り立ち、コノハナサクヤヒメに一目惚れし、二人は結婚することになります。
そう言ってオオヤマツミの元に返してしまいました。
そこでオオヤマツミはとても怒ってしまいました。
というのも、コノハナサクヤヒメとイワナガヒメは対をなす女神だったからです。
コノハナサクヤヒメは、桜の花の様に美しく可憐なのですが、桜の花ゆえに儚く散っていきます。
イワナガヒメは、雨が降ろうと風が吹こうと、岩の様にビクともしないことを意味する女神でした。
ニニギはコノハナサクヤヒメだけを妻にしたので、それからニニギの子孫は桜の花が散る様に、もろく儚い寿命となったのです。
この様に、オオヤマツミは、生命力を表す女神たちを娘に持っていたため、「誕生」にふさわしい神様だと言えます。
そして、次にオオナムチとスクナビコナについてです。
オオナムチは別名大国主と呼ばれ、日本の国造りをした神様です。
スクナビコナは一寸法師のモデルになった小さな神様で、大国主の国造りを手伝った神様です。
大国主は、日本のリーダーとして多くの人々の力を借りながら国造りに励みました。
いわば、日本国家の誕生を後押しした神様です。
また、恋多き神様としても有名で、なんと181人もの子供がいたそうです。
この様に、
羽黒山:現世
月山:死
湯殿山:誕生
の流れを汲んだ神話が出羽三山には存在するんですね。
それぞれの神社にいる神様をより具体的にイメージして参拝する事で、より願い事をリアルに想像することができます。
こうした神様のストーリーを汲んだ上で、パワースポットを見ていきましょう。
パワー スポットは石段
羽黒山の参道には2446段の石段があります。
石段には、33個の彫刻があり、全て見つけることとができたら願いが叶うとか
出羽三山創建より、多くの方が参拝し、その思いを込めて石段を登りました。
そして今、自分がこの石段を登り、その気持ちがまた未来の人たちに思いを繋いで行く。
こうした「人の気」を感じることでパワーをいただくことができます。
また、出羽三山の神様にこれからお会いするんだ、そういった気持ちで、一歩ずつ踏みしめながら登ります。
2446段の石段を登るのは大変なことでしょう。
ヘトヘトになりながら、無心で登りきった時というのは、脳の中の潜在意識の扉が開き、ご利益が脳に入りやすくなります。
神社参拝とは、潜在意識の書き換えが一つの目的です。
潜在意識が書き換わり、いわば願いが叶いやすい行動を取れるようになります。
羽黒山の参道がパワースポットと言われるゆえんはこうした所にあります。
お守りのご利益
子授け守
病気平癒守
出羽三山で人気のお守りは上記の二つ「子授け守」「病気平癒守」
「子授け守」は、子宝に関するお守りですよね。
オオヤマツミの様に後世に影響を与える子供を育んだり、大国主の様に子宝に恵まれるご利益があります。
「病気平癒守」はオオヤマツミの子、イワナガヒメの様にまるで岩のようにちょっとやそっとでは動じないような、そして病気が治るようなご利益があります。
現世 → 死 → 誕生
に湯殿神社の因んでいるのでしょうか。
木箱に入って丁寧に扱われています。
続いて御朱印の時間と場所をお伝えします。
御朱印の時間と場所
出羽三山の御朱印制覇しました?!!!!!イエーイ!!! pic.twitter.com/zM3c8xmVLr
? ぽれ村(山月まり) (@mura_pole) 2016年10月3日
出羽三山神社 三神合祭殿
文字 奉拝 出羽三山神社 三神合祭殿
初穂料 300円
受付時間 8:30~16:30
御朱印は三山すべての神社で、通常の2枚分の紙でを使用した見開きのページに。
五重搭の御朱印もあって、2466段階段登り口の羽黒山随神門案内所で手に入ります(300円)。
ご朱印帳もそこで売っています。
蜂子神社でも300円で御朱印がいただけます。
その他、天宥社でも貰えるとの情報があります。
月山神社 本宮
文字 霊峰 月山神社 本宮
初穂料 500円
受付時間 開山している間のみ。
湯殿山神社
文字 奉拝 湯殿山神社
初穂料 300円
受付時間 開山している間のみ。
ついに御朱印帳かったー?出羽三山の御朱印帳気に入った(^ν^) pic.twitter.com/pOJ7FvQ9ps
? あや (@AyanonNikoniko) 2015年7月19日
出羽三山共通の御朱印帳。確定情報ではありませんが、2種類の御朱印がありそうです。
・1つは表紙には三神合祭殿、裏表紙には羽黒山の五重の塔。
・もう一つは出羽三山が描かれた御朱印帳。
最初のページには、購入した場所でのスタンプが頂けるとのことです。
(羽黒山、月山、湯殿山現地での購入につき1つのスタンプ)
「出羽三山はそれぞれの山に登らなくてはならないの?」
そんな意見が聞こえてきそうですが、1箇所の山で大丈夫です。
そこで三山分の御朱印を頂くことができます。→(三山分の御朱印をいただけるかは現在、再度調査中です。)
ふもとの駐車場へのアクセス
出羽神社へのアクセスは、自家用車、バス、タクシーのいずれかになります。
車でのアクセス
車でのアクセスの場合は、
山形自動車道鶴岡ICで下車⇒鶴岡・羽黒線(県道47号線)を約10km(いでは文化記念館で検索すると行きやすいかと思います。)
山形自動車道庄内あさひICで下車⇒県道44号線&県道47号線を約15km(いでは文化記念館で検索すると行きやすいかと思います。)
47号線から曲がるのは以下のストリートビューを参考にしてください。
タクシーでのアクセス
タクシーの場合は、鶴岡駅から庄交ハイヤーがあります。
JR鶴岡駅?出羽三山神社のふもとの駐車場まで 15キロ、25分です。
0235-22-0055
バスでのアクセス
バス (鶴岡駅前②のりば)から庄内交通バス羽黒山行きで30分→ (羽黒随神門)下車 (三神合祭殿まで行く場合は、終点まで50分)
運行頻度は1時間に一本程度で、4月1日~11月3日の間は運行頻度がさらに減りますのでご注意ください
鶴岡駅前②のりば(羽黒山頂・月山八合目方面行き乗車)
↓ 所要時間30分、運行頻度は1時間に一本程度で、
↓ 4月1日~11月3日の間は運行頻度が減ります。
羽黒随神門
次は出羽三山の周辺観光スポットになります。
周辺観光スポット
スタジオセディック庄内オープンセット
映画やドラマの撮影セットをオープンにした場所です。映画村のような感じ。
ここで撮影された映画、ドラマ作品を見て、訪れて帰った後にもう一度見たら楽しめると思います。
殺陣の解説が非常に面白いと評判です。
スタジオセディック庄内オープンセット
山形県鶴岡市羽黒町川代字東増川山 102
0235-62-4299
いでは文化記念館
出羽三山と山岳信仰について学ぶことができます。
出羽三山神社参拝前に見ておくとより深く出羽三山を感じることができるのではないでしょうか。
法螺貝試吹体験や白装束を着たり、山伏修行体験ができます。
いでは文化記念館
山形県鶴岡市羽黒町手向字院主南72
0235-62-4727
月の沢温泉北月山荘
山菜や川魚の料理が美味しいと話題の山荘です。宿泊・日帰り入浴もできます。
県内で3か所しかない酸性泉を源泉とし、心も体も温まるお風呂ですね。
雄大な景色を見ながら入る温泉は格別です。
月の沢温泉北月山荘
東田川郡庄内町立谷沢字西山1-67
0234-59-2137
最後にまとめになります。
登山順序と、初心者は登らなくてもOK
出羽三山の標高は、月山が1984m、湯殿山が1504m、羽黒山が414mです。
出羽三山の順序は、①羽黒山②月山③湯殿山の順ですね。
その理由は、
羽黒山:現世
月山:死
湯殿山:誕生
を意味しているからです。
ただ、これを実行しようにも完全に登山ですし、丸二日かかります。
時間は掛かるし、装備を揃えるだけでも2、3万円は余裕で掛かります。
装備をしないで行ったら普通に死を覚悟するのが登山です。
大変だからこそ、ご利益を受け取れるとも思いますが、全ての人がそこまでエネルギーを割ける訳でなないですよね。
山霊を祀った神社は多くありますが、山頂に御神体が祀られている奥宮があります。
ただ、全員がそこに行ける訳ではないので、里宮という山のふもとに参拝しやすい場所を作りました。
出羽三山で言えば、その里宮にあたる部分が羽黒山です
羽黒山414mの出羽三山神社に行くことで全ての御朱印をいただくことができます。
なので最初は、ご挨拶のつもりで羽黒山の出羽三山神社にいく事をオススメします。
観光セルフツアー
出羽三山の参拝情報ってビックリするくらい少なくて、かつわかりにくいんですね。
なので、観光ツアーしかないと思う人も多いですが、一人で行くことも可能です。
さらには、山道をほとんど歩かずに行く事も可能です。
オススメしたいルートは以下の通りです。
出羽三山のふもとの駐車場に停めて、五重の塔などを散策し、その後一旦引き返し、羽黒山の山頂まで車、タクシー、バスにて三神合祭殿を目指すルートで多くを歩かないので比較的楽にお参りすることができます。
しかしせっかく来たなら・・・。と五重の塔の先の石段を50分登る方法もあります。
以下がその時の案内図になります。
出羽三山神社の地図解説
やはり、石段を登るか、登らないかで迷うところだと思います。
ところがこの石段が何よりのパワースポットだと言われています。
最後に
今回は出羽三山に参拝するための情報をお伝えしました。
・出羽三山神社の御朱印
→受付時間 8:30~16:30、300円。出羽三山神社にて夏場以外は各御朱印を描いていただけます。
・出羽三山の登山順序
→①羽黒山②月山③湯殿山の順で、現世→死→誕生 の意味があります。
・出羽三山神社にセルフ日帰り観光ツアー
→ふもとの駐車場に停めて、五重の塔などを散策し、三神合祭殿を目指す。石段を50分登っても良い。
・出羽三山神社のパワースポット
→2446段の参道の石段。へとへとに無心になるほど歩き、参拝すると効果あり
・出羽三山とご利益
→羽黒山、月山、湯殿山を御神体とする出羽三山を祀った神社の総称。各山を順番に参拝する理由は、現世→死→誕生の順のため。
・出羽三山のお守り
→子授け守、病気平癒守
・出羽三山神社のふもとの駐車場へのアクセス
→車の場合は、いでは文化記念館で検索すると行きやすい
→バスの場合は、鶴岡駅前②のりば→羽黒随神門
出羽三山の周辺観光
→スタジオセディック庄内オープンセット、いでは文化記念館、月の沢温泉北月山荘
参考になれば幸いです。
この記事をまとめた人
- 神社チャンネルのメインキャラクター。北極神社の新米巫女。2017年、神社参拝セミナーで羽賀ヒカルと出会い、日本人の良さと伝統を伝えていきたい!という思いから、この神社チャンネルサイトが始まりました。(という設定です。)
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