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壮絶すぎる神様のしくじりに隠されたメッセージ【新解釈古事記】

2023年8月10日 2023年08月11日

あなたの心に火を灯す、東洋思想及び神道研究家の羽賀ヒカルです。

今回は日本神話「古事記」に登場する「しくじり神様から学ぶ」というテーマでお届けさせていただきます。

 

日本の神話、古事記、日本書紀に登場する神様も「しくじり先生」のように、たくさんしくじっているんですね。

大事なことは、神様でもしくじるし、失敗するということです。

神話に登場する神様のしくじりは、面白くて非常に深いですし、様々な教訓を残してくれますが、一見読んだだけではわからないところもあるので、私が解釈していきます。

 

成功したり幸せになるために必要なのは?



人生や世の中って「立派な人間になれ」「立派な大人になれ」と教わることが多いのですが、立派な人間というのは、失敗もしくじりもない人ではありません。

むしろ、立派な人、成功する人、幸せになっていく人というのは、しくじりが多い人なのではないでしょうか

そして、そのしくじりを学びに変えていったということです。

歴史や神話は教訓で、自分がしくじる前に「どういうパターンがあるのか」「どういう傾向があるのか」を教えてくれます。

人間なんてここ二千年、三千年経っても変わっていない面があるので、神話から学ぶことは多いのです。

スサノオ命もしくじっていますし、オオクニヌシ命もしくじっていますが、「しくじり神様」と聞いて、私がぱっと思い浮かんだのは天若日子命(アメノワカヒコノミコト)という神様でした。



 

古事記の神様の背景を知ろう!


背景としてお伝えします。

古事記の神話というのは、神々のいらっしゃる天上界「高天原」から展開されていくのですが、途中から地上界「豊葦原の瑞穂国(トヨアシハラミズホノクニ)または、豊葦原の中国(ナカツクニ)」の神様が登場します。

この豊葦原の瑞穂の国を治めている神様が、オオクニヌシ命です。

高天原を治めているのが、アマテラス大神とタカミムスビノ神(または高木の神)ですが、二柱の神様が夫婦的な関係として描かれているのは非常に深いと思います。


天上界、高天原の神話でよく登場するのはタカミムスビ神で、地上界でよく登場するのが、対になるカミムスビノ神です。

タカミムスビとカミムスビは天上界と地上界で、まるで根源的な神であるかのように描かれることが多いのですが、今回の主役は天若日子(アメノワカヒコ)です。

アメノワカヒコの神話が私達に教えてくれることや、そこから学ぶことはめちゃくちゃ多いです。

今回は神話を読み上げたいのですが、古事記の神話をそのまま読むのではなく、物語として構成されている鎌田東二さんの「超訳 古事記」を紹介しながら読み上げます。

 

天若日子神話って?



アマテラス大神は言いました。

「地上の国、豊葦原瑞穂国は、我が子、正哉吾勝勝速日天忍穗耳尊(マサカツアカツカチハヤヒアメノオシホミミノミコト)の治める国ぞ」

「分かりました」
と、アメノオシホミミは豊葦原瑞穂国を治めようとするのですが、神々が他にいらっしゃるために治められません。


なのでまず最初に、天菩比神(アメノホヒ)という神様を遣わせて地上の国の様子をうかがわせることにしました。


しかし、アメノホヒはオオクニヌシ命に媚び従って、3年経っても命じられた使命を果たさず、何事も伝えて来なかったとあります。

このエピソードも非常に深いですね。

アメノホヒがどういう神様なのかということ。

でもオオクニヌシ命がそれぐらい魅力的な神様であるということの象徴なのでしょう。

アメノホヒが帰ってこないので、

「天若日子(アメノワカヒコ)、あなたが行ってこい」

と言い、地上の国で騒ぎ立てる荒ぶる神達を鎮め、平らけるべくアメノワカヒコを遣わせました。


しかし、なんとアメノワカヒコもオオクニヌシ命の娘の下照姫(シタテルヒメ)を娶って、8年の間何事も伝えてくることはなかったとあります。


オオクニヌシ命の治める国は、それ程魅力的な国なのでしょうね。

不審に思ったアメノオシホミミは、キジノナキメという鳥を遣わせて「ちょっと行って様子を見てこい」と言いました。


皇女(みこ)のアメノサグメがそのキジノナキメを見つけ、アメノワカヒコに

「ちょっと、あの鳥殺して」とそそのかした。

「俺を狙っている不吉な鳥め!」と言ってパン!と矢を放ちます。

すると、その矢はキジを貫き、高天原までピューンと戻っていきました。

タカミムスビ神が血で塗られた矢を見て

「これはアメノワカヒコの矢だ。

反逆の心を起こしていたのかもしれない。

もしそうであるならこの矢は必ずアメノワカヒコを射抜くであろう」

と、高天原からその矢を投げ返した。

その矢は、寝ているアメノワカヒコの胸を貫き、死んでしまいました。

 

シタテル姫は「私の夫が…」と夫の突然の死に驚き嘆き悲しみ、盛大に葬儀を執り行いました。

泣き女や色んな諸役の弔いの係を命じ、8日に渡り八夜を徹して、夫アメノワカヒコの死を悼み、魂を慰める弔いの祭りを行いました。

そこへ、阿遅鉏高日子根神(アジシキタカヒコネ)が、弔問(ちょうもん)に訪れました。


アジシキタカヒコネを見たシタテル姫は

「あぁ、なんと、あなた様は死んでなかったのですね。

私達の願いが通じて蘇ってこられたのですね」

と言いました。

アジシキタカヒコネとアメノワカヒコは違う神様ですが、見間違える程、二柱の神様は瓜二つで、よく似ていたのです。

でも、死んだアメノワカヒコに間違えられたアジシキタカヒコネノカミは、

「死人と比べるなどもってのほかだ」

と怒り、母屋 を切り倒して帰ってしまいました、という神話です。

 

神話で読み解く、人生に潜む危険性!


この神話は一体何が言いたいんだと思いませんか?

訳が分からない神話ですが、この神話から学ぶことはめちゃくちゃ多いと思います。

まず1点目。

ワメノワカヒコは、高天原から「ちゃんと地上界を治めて来い」という天命を授かっているのですが、8年間何の報告もなかったわけなんです。

なぜ報告をしなかったのかというと、シタテル姫という神様と恋に落ちて結婚したからです。

この神話とフラクタル(相似性)になっているのは、七夕神話です。


つまり、もともと天上界の神様から

「お前の使命は牛飼いなんだよ」

と言われた彦星様(牽牛星)は、最初牛飼いとして頑張って仕事をしていたのですが、機(はた)を織る織姫様(織女星)と出会ってから仕事を忘れて恋に溺れてしまった。

そこで天帝様が怒って

「お前らもう会うな!」

となってしまった神話があるのですが、その構造と同じなんですね。

これは恋が悪いということではなく、恋に溺れることの危険性について、この神話は示しているということです。

これは現実においてもある話で、むちゃくちゃ仕事ができてバリバリやっている人に恋人や愛人ができ、そこから女性に溺れていくことによって仕事が疎かになっていく。

仕事が疎かになっていくことによって現実が衰退していき、lim(n→∞)(極限)まで行くと「国が滅ぶ」になります。

実際に中国では楊貴妃 (ようきひ )や三国志でもそういう話が出てきますし、女性に溺れることで国が滅んでいくという構造がむちゃくちゃあるということなんですね。


恋が悪いというわけではなく、「溺れることに気をつけましょうね」というメッセージ性がここにあるわけです。

恋人とラブラブするのは憧れますし、気持ちもわかります。

ただ、浸りすぎるとよくない。

これは何が言いたいかというと、人生気持ちいいことに浸りすぎるというのは危険があるということです。

こういった事例はいろいろあります。

お酒を少し嗜むくらいは良いのかもしれませんが、浸り過ぎるのはよくないかもしれない。


ギャンブルを楽しんだりお金を沢山使うというのも気持ち良いかもしれませんが、浸りすぎると人生が滅びの方向に行ってしまう。

そうやって気持ちいい方向に流れ過ぎると、本来の役割や天命を忘れてしまいますよ、ということ。

これはこのしくじり神様から学べることの一つです。

 

この神話から学べる教訓とは、?


でも、この神話には続きがあります。

アジシキタカヒコネという神様が現れた時、シタテル姫は死んだアメノワカヒコと間違えて

「あれ、あなた死んでなかったの?」

といった感じになりました。

シタテル姫とアメノワカヒコの間には愛情があったのでしょう、お互いに与え合うものがあったのでしょう。

これは何かと言うと、

「与えたことって返ってくるんだよ」

という教えなのではないかと思います。

「愛したこと、伝えたことは必ず返ってくる」

そういったことの象徴を、このアジシキタカヒコネは表しているわけですね。

アジシキタカヒコネが母屋をバーンと壊してしまうという風にありますが、これは人が死ぬということがありますが、そのときに「過去に浸るな」ということでしょう。

「私の夫が・・・」

「愛しい彼女が・・・」

と、いつまでもシクシク悲しみに浸ることが人生の中ではあると思いますが、


「浸り過ぎるのはよくないよ」

「一回壊して次の人生歩めよ」

ということの戒めなのではないかと、私は捉えました。

この神話にはもっと他の解釈もあります。

沢山伝えるとややこしいので今回は一つの解釈でお伝えしましたが、色々な解釈ができますし、それが古事記の奥深さです。

私は古事記を見返しながら「これどんな意味があるのかな」と、色々なパターンを考えたり、師匠北極老人から「これはこういう解釈でね〜」と、様々な解釈を教わってきました。

古事記の研究もしていますが、永遠に終わることも分かることもありません。

今回は、しくじり神様「天若日子(アメノワカヒコ)」のお話をさせていただきました。


この神話から学ぶことは多いのではないでしょうか。

古事記を、そしてその中の御神名を読むだけで、学びになったり魂の栄養素になるような、エッセンスが詰め込まれているのではないかと思います。

 

最後にお知らせです。

古事記の本も書かれている国史啓蒙家の小名木善行先生と、ゆにわ塾で古事記についての解説シリーズを連続で行なっております。

たった三行を1時間近くかけて解説するといったこともありましたが、古事記というのは一行の中に人生のエッセンスや成功の秘訣がそれくらい詰まっています。

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今回は、古事記、しくじり神様から学ぶというテーマでお届けさせていただきました。

あなたの開運をお祈りしております。羽賀ヒカルでした。

 

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この記事をまとめた人

ゆうすけ
ゆうすけ
ゆにわ塾歴2年。25歳のフリーターです。毎日、ゆにわの学びを実践するつもりで、仕事や家事と向き合っています。座右の銘は、「大丈夫、なんとかなる!」(笑)

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