ホツマツタヱ・セオリツヒメの教え【Road to ISE Final vol.5】
あなたの心に火を灯す、東洋思想及び神道研究家の羽賀ヒカルです。
「ROAD to ISE FINAL」
ゆにわ塾が毎年の年末に最重要イベントとして行ってきた伊勢のイベントは、2022年で締めとなります。
毎年、違うセミナー内容でお届けしてきましたが、2015年は「ホツマツタヱ・セオリツヒメの教え」について、お伝えさせて頂いています。
セオリツヒメという御神名はここ10年の精神世界で、かなり注目されるようになってきたキーワードです。
前回までの記事はコチラ↓
★破られる日本の結界 ROAD to ISE FINAL vol1
★封印された歴史!伊勢と天照大神の謎 Road to ISE Final vol.2
★『かごめかごめ』と伊勢神宮の秘密とは!?Road to ISE Final vol.3
★天照大神の象徴・太陽に隠された功徳とは?【Road to ISE Final vol.4】
目次一覧
封印された神様
日本には消された神様がいらっしゃいます。
また、歴史のターニングポイントが、日本にはいくつかあります。
大きなターニングポイントとして言えるのが、大化の改新(645年)からの天智天皇、天武天皇、持統天皇です。
この時に起こったのが、白村江の戦い(663年)、壬申の乱(672年)、そして古事記や日本書紀の編さん(672年)で、律令国家が形成されていきます。
これらは、後の日本にも大きく影響を与えているのです。
いわば、統一国家として人民を管理する、そういった仕組みや制度が出来上がっていったのが大化の改新以降になります。
国家を作るにあたって、消された神々もいらっしゃいます。
そのうちの一つがセオリツヒメです。
どこの神社でも奏上される、大祓祝詞の中で一番最初に登場するのがセオリツヒメです。
祀っている神社はほとんど存在しません。
なぜでしょうか?
それは「当時の朝廷から見て、不都合な神様だったからではないのか?」ということです。
古事記や日本書紀では、最高神が女性神・アマテラスオオミカミとして書かれています。
しかし、古来からの水の神・セオリツヒメも、当時の日本人にとっての最高神でした。
「女性の最高神が火と水の両方いたらややこしい。だから、片方の水の神は消されてしまった」ということです。
そして、古代の日本人にとって「太陽神は実は女性神ではなく、男性神ではなかったのか?」という説があります。
セオリツヒメに関する文献はほとんどありませんが、唯一セオリツヒメが登場する神話が「ホツマツタヱ」です。
ホツマツタヱは、偽書や書き換えられているといった話もあります。
私も100%信じている訳ではありませんが、セオリツヒメの伝承が残るきっかけであり、途中で書き換えられているとしても、その教えは非常に良いものであると考えています。
「良いものならば、学ぼうではないか!」というのが私達のスタンスでもあります。
ホツマツタヱの場合、女性神・アマテラスオオミカミではなく、男性神・アマテル神と妻神であるセオリツヒメの二柱の神様が中心として描かれています。
伊勢の秘密~荒祭宮の謎
伊勢神宮は非常に謎の多い神社でもあります。
伊勢の内宮の秘密と言えるのが「荒祭宮」です。
アマテラスオオミカミの荒御霊が祀られていますが、正宮(本殿)の後ろに祀られています。
通常、後ろに祀ることはありません。
もし後ろに祀るとすれば、背後に控えるという意味で、より位の高い神様になります。
しかし、なぜ正宮の裏手に荒祭宮があるのでしょうか?
これは「元々祀られていた神様が、宮を移されているのではないのか?」ということです。
内宮の神様は一柱ではなかった?
(ウィキペディアより)
伊勢では式年遷宮という形で、二つの社殿の敷地を20年に1回移し替えていきます。
二つの敷地があることは、二つの社殿があったということです。
そうなると、二つの社殿が意味するのは・・・イメージ的に言うと、夫婦ですね。
つまり「男性神と女性神が祭られていたのではないのか?」と考えるのも自然なことと思います。
しかし、持統天皇の時にアマテラスオオミカミという最高神が作られて、内宮はアマテラスオオミカミのみを祀る社にする必要があったのです。
では、「余った社殿はどうするのか?」です。
これは20年に1回、建て直しをすることなったんですね。
つまり、伊勢に二つの敷地があるのは「元々はアマテル神とセオリツヒメの二柱の神様がこの土地で祀られていたのではないのか?」ということです。
実際、式年遷宮で立て直す二つの内宮の土地は少し高さが違っています。
もしかすると、高い方がアマテル神が祀られて、低い方でセオリツヒメが祀られていたかもしれません。
そして、アマテラスオオミカミのみを祀るために、もう一柱を移さざるを得なかったのです。
移した先は荒祭宮であるということです。
実際、伊勢の御神域を見ますと、重要になるのが五十鈴川です。
川の女神の働きがあります。
では、その女神はやはりセオリツヒメになるのです。
元伊勢の滝原宮でも境内に川が流れています。
それが非常に美しい清流となっていて、こちらも川の女神を思い起こさせる神社になっています。
だから、今までの伊勢のセミナーでは、私達は内宮の中でも、元々の伊勢の女神が移された荒祭宮を重要視してきました。
ホツマツタエに残された神の教え
ホツマツタヱが古事記や日本書紀と大きく違うのは、その中に教えが含まれることです。
本来、神道は教えがなく、古事記・日本書紀でも「あれが良い」「これが良い」と書いていません。
しかし、ホツマツタヱの場合は明確に書いています。
その内容を見ていくと「古代というより江戸に近いな」という部分も含まれていて、「書き換えられてるのではないのか?」という説もあります。
2015年の伊勢参拝では、ホツマツタヱの中でも代表とされる二つの教え、「伊勢の道」と「鈴鹿の道」についてお伝えします。
今回も少し「伊勢の道」と「鈴鹿の道」について、見ていきたいと思います。
ホツマツタヱは五七調で書かれていて、少し分からないところもあると思うので、現代語訳版でお届けします。
伊勢の道とは?
伊勢の道とは、次のような言葉があります。
『妹背(いもおせ)の道は、八百万国民(やおよろたみ)の貴賎(きせん)の別なく、皆天地の法則に従い平等に備わっています。
中心に坐す君は、中宮と共に天下を隈無く照らす日月です。
一国のクニカミ(国神)夫妻は、各々の国の日月です。
民の夫妻は各家庭の日月ともいえます。
又、メ(陰)の中にもヲ(陽)が存在しています。』
伊勢の道とは「陰と陽、和合の道」です。
この場合は、天皇さまと皇后さまのお二方が力を合わせて国を守っていくことになります。
しかし、これは別に王様だけでなく、一国の国神夫妻や、一つの家庭の夫婦も同じです。
男性と女性が力を合わせながら、和合友好していくことが伊勢の道です。
言霊的には、伊勢の道は「異性(いせい)の道」になります。
男性は志を立て道を行き、それを女性が応援することです。
でも、『又、メ(陰)の中にもヲ(陽)が存在しています』と書いてある通り、女性の中にも男性性があるので、逆転することもあります。
どちらか陽になれば、どちらかが陰になるのです。
その陰と陽の力を合わせ「家庭を守っていこう、仕事していこう、国を作っていこう」という教えを説いているのが、伊勢の道です。
伊勢神宮の場合、その中心となる神様がアマテル神とセオリツヒメであると説いています。
アマテル神は太陽神であり、志を掲げ、目標を掲げ、真っ直ぐに突き進みます。
これが陽の道であり、同時に必要なのが水の働きです。
まっすぐに突き進もうとする時に罪や穢れを積んでしまいます。
それを禊ぎ祓いし、クリアにしてくれるのがセオリツヒメです。
2015年の伊勢では「わたしたちの中にある旧時代の価値観や今までの固定観念を禊祓えする神様としてセオリツヒメにお祈りをしてクリアにし、新しい時代の感覚に目覚めよう」ということをお伝えさせていただいています。
鈴鹿の道とは?
伊勢の道は、男性神と女性神の融合を示します。
そして、もう一つが「鈴鹿の道」です。
伊勢の近くに鈴鹿という地名があり、これも偶然ではないと思います。
「伊勢の道」も日本国の繁栄発展のために必要です。
男性と女性が力を合わせるのと同時に、それぞれが意識しないといけないのが鈴鹿の道です。
鈴鹿の道も少し抜粋します。
『スズ(鈴木)とは古代から植え継がれてきたマサカキ(天真榊)のことで、この木の成長は一年にキナカ(半寸・約1、5cm)ずつ穂が伸び続け、丁度六万年目にサクスズ(折鈴、枯れる)となる神木でこよみ(暦)の元となる聖なる木です。
又、人の心も欲望を捨て去り清く正しく美しく生きることをスズカと呼びます。
人はあまり貪欲に財宝を求め続けると結果的に子孫が滅びてしまいます。』
「鈴鹿の道」とは「涼しく、明るく、清らかな道」です。
つまり、業やカルマを積まない生き方のことを、鈴鹿の道と言います。
あまり、貪欲に欲望で生き続けると、カルマをどんどん積んでいってしまうのです。
だから「カルマを積まないように、常に心を涼やかに明るく生きていきましょう」と鈴鹿の道では説いています。
良かれと思っても、業やカルマになる!?
業やカルマを積んでしまう時は「良かれと思って」という時もあります。
これは「自分の正しさにこだわる時」です。
正論を主張する時に、周りの人をなぎ倒したり、誰かを論破しようとします。
論破をすると、得るものは自己満足で、失うものは信頼や人間関係なのです。
自分の正論や正しさを押し通そうとするのは「すずあか(鈴明)な道」ではなく、「すずくら(鈴暗)の道」と言います。
ホツマツタヱでは「これが、すずあかの道で、すずくらの道である。これは、ずっと繁栄発展が長く続かない道ですよ」と教えの中で説いています。
自分の行ない・思い・言動や振る舞いを「いかに『すずか』にしていくのか?」という教えが色々あります。
つまり、すずくらの道は、繁栄発展が続かない道です。
自分や誰かを責め続けたり、欲望で突っ走るのもすずくらの道になります。
だから、「欲望は適度に抑えながら、世のため人のため、すずしく明るい心で生きましょう」というのが、ホツマツタヱの教えとしてあるのです。
2015年は、「伊勢の道」と「鈴鹿の道」を紹介しながら「ずっと幸せが続く道、ずっと繁栄発展が続く道はどんな道なのか?」をお伝えさせていただきました。
<この話の続きは「ゆにわ塾」で!>
2015年・伊勢参拝の振り返り
【羽賀ヒカル】
「ROAD to ISE FINAL」
今回は2015年について振り返っていきます。
一緒にお届けしていくのは、ストーリーライター・ゆにわ塾講師の新田祐士さんです。
セミナー内容について、語れる範囲で良いんですけど、何か覚えていることはありますか?
【新田祐士】
僕は覚えている、この年のキーワードは「神人超越」ですね。
あれは結構、ぶっ飛んだ内容だったなと思いますね。
【羽賀ヒカル】
つまり、神様を超えていこうということですね。
神様が驚くような直感力を磨くには一体どうすれば良いのでしょうか?
これは過去のセミナー動画の振り返りで一部を出そうと思っています。
神様すらも驚くような直感力を導いてくれるのがセオリツヒメノカミなのです。
2015年はセオリツヒメの教えがメインテーマになっています。
冒頭にも少し書いた「伊勢の道」「鈴鹿の道」をお伝えしています。
次の写真はおそらく海沿いにあるセミナー会場から見た景色ですね。
こちらは外宮ですね。
早朝なので真っ暗ですね。
本当に夜中の参拝になりました。
当時は参加人数も非常に絞られていまして、参拝もスムーズに行くから内宮に着いても真っ暗なんですね。
【新田祐士】
20人ぐらいですよね。
最初に行く外宮は本当にもう真っ暗でしたね。
【羽賀ヒカル】
真っ暗な時に内宮の宇治橋に着くんですけど、参拝が終わる頃には左下の写真のような感じで、明るくなってきていますね。
上の二つの写真は内宮の参道と五十鈴川です。
右下の写真は早朝のホテルかなと思います。
メインテーマとなる、セオリツヒメが伊勢神宮に降りているところとして、荒祭宮に毎年お参りしていますね。
<この話の続きは「ゆにわ塾」で!>
神社参拝は誰と行くかが本当に大事です。
だから、このように歴史を振り返りながら、そこに一緒にいたつもりで、今年もご参加いただけたらと思います。
伊勢参拝セミナーFINALは、12月10日~11日、17日、18日の全三日程で実施
詳細はこちらをクリック! ↓↓↓
第6弾・2016年記事はコチラから↓
・神社チャンネルのこちらのYouTubeバージョンもご覧ください。↓
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この記事をまとめた人
- ゆにわ塾歴4年。元々は信仰心は全くありませんでしたが、偶然、ゆにわに出逢い、何度もゆにわの仲間たちに助けられて、みんなを信じられるようになり、今に至ります。少しでもゆにわの良さを多く伝えられるように、ブログに取り組んでいます。