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神道専門家の羽賀ヒカル監修のもと、架空のキャラクターの
新米巫女の橋本ユリが、神社に関する知識をわかりやすく解説します。

オリオン座のロマン!住吉三神の誕生秘話

2019年12月5日

こんにちは!北極神社の新米巫女、橋本ユリです。

冬の南の空に輝く青白い三連星、オリオン座ですよね。目印は三連星と真っ赤に輝くベテルギウスという星です。

実は、住吉三神はオリオン座とも関わりがあると言われています。
また、住吉三神知ると、日本神話の流れがよく解りますので、まずは住吉三神について、今回ご紹介します。

それでは参りましょう!

住吉三神とは?

住吉三神は、イザナギから生まれた3柱の神のことです。
イザナギは男神なのですが、男神から神様が生まれるのは面白いですね。しかも、イザナギはその他にも多くの神々を生んでいます。

住吉三神はソコツツノオノミコト・ナカツツノオノミコト・ウワツツノオノミコトの三神です。漢字で書くと底筒男命・中筒男命・表筒男命となります。
底のほう、中ほど、表面が関係しています。これらは古事記の表記で、その物語についても後程述べましょう。

これらの神々を「住吉大神」とも言いますが、その場合には神功皇后も加えます。これは日本書紀の記述に関連しています。

住吉大社のご祭神なのですが、なぜ神功皇后も加わっているのか、日本書紀の物語を読めば、納得がいくはずです。
余談ではありますが、神道と仏教が混ざり合った、神仏混淆の考え方では、ソコツツノオノミコトは薬師如来が神様の姿になったもの、ナカツツノオノミコトは、なんと阿弥陀如来であり、ウワツツノオノミコトは大日如来なのだそうです。
とてもゴージャスですよね。

それでは、住吉三神がどのように生まれたのか、神話の中でどのように登場するのか、ご紹介します。

 

日本書紀と古事記の住吉三神

記紀のどちらにも、住吉三神は登場するのですが、主に描かれている場面が違います。古事記では、住吉三神が如何に生まれてきたか、が興味深く述べられています。

住吉三神、イザナギの穢れから生まれる!!

住吉三神が生まれる話をするならば、イザナギ・イザナミの国産み・神産みの話からすると解りやすいと思います。

橋本ユリ
まずは国産みから。


まだ、地上がないころ、神々がいらっしゃる高天原には、神様が三柱いらっしゃいました。造化三神と呼ばれる神様で、男でも、女でもない不思議な神様です。
その神々からイザナギ・イザナミは「土地を作る」ことを命じられたのです。
そのとき、地上はなく、ドロドロとしたものがユラユラ漂っているのみでした。
尊い神々は、聖なる矛である天沼矛を、二人に授けたのです。
二人は一生懸命ドロドロしたものを矛でかき混ぜると、島が出来上がったのです。オノコロ島という島です。

余談ですが、地球に地面ができたときも、マグマのようなドロドロから雲と大気ができて、雨が降って地面が固まり陸地ができています。描写がとても似ています。
偶然の一致にしては、面白いですね。

話を戻しましょう。イザナギ・イザナミはその島に舞い降りて結婚し、一緒になったことにより、島々ができあがったのです。
ここまでが国産みの神話です。

橋本ユリ
次に神産みの神話をしましょう。


土地ができたところで、そこで暮らす人々が豊かになるように、イザナミは次々と、神様を産んでいきます。
人々の安らぐ場所である家の神様(門や屋根、砂など、家を作る時の材料になる物の神様など)を産みます。
ついで、生活のために必要な自然の神々を産みました。(風や森や海・肥沃な土など)

これで人々が豊かに暮らしていける、そう二神は思いましたが、食事を作ったり、土器を焼いたり、温まるためには、火が必要でした。
そこで、イザナミは最後に火の神様である「ヒノカグツチ」を産むのです。

しかし、火の神様ですから体全体が燃え盛っており、イザナミは産道に大やけどを負ってしまうのです。
それがもとで、イザナミは死んでしまいます。
激怒したイザナギは、子供であるヒノカグツチを殺してしまいます。この結末は、イザナギ・イザナミ・ヒノカグツチ、どの神様にとっても、悲しいことです。しかし、ヒノカグツチの血からも新たな神々が生まれているので、なにか「破壊と新たな創造」を象徴しているようです。

イザナギは、それでもイザナミを諦めきれず、黄泉の国までイザナミを迎えに行きます。
イザナミと岩戸ごしに話ができて、連れて帰れそうになったのですが、イザナギはイザナミとの約束を破って、イザナミの姿を盗み見してしまうのです。
その姿は腐りかけて、とても醜いものでした。

イザナミは怒って、黄泉の国の悪霊を連れてきて、イザナギを殺そうとしました。
必死でその魔の手から逃れて、黄泉の国に通じる穴を、大きな岩でふさぎました。

しかし、イザナミの呪いによって、地上で人が死ぬようになってしまったのです。その数は一日になんと1,000人!
しかし、イザナギが一日に1,500人生まれるように誓いをたてて、それゆえに今があるのです。

さて、ここからが本題です。イザナギは黄泉の国に行ったので、体や衣服など、全てが穢れていました。
そこでイザナギは、阿波岐原という場所で水を浴びて、禊をしたのです。

なんと、この禊によって神々が生まれるのです。

 

イザナギの神産みについて

イザナギは男神であるにもかかわらず、その持ち物などから神々が生まれるのです。しかも禊を行うことによって生まれるとは、非常に象徴的ですよね。

まず生まれるのが12の神様です。イザナギが身を清めるために、衣類を脱いで、持ち物を離したときに生まれた神々です。

例えば、岐の神(クナトノカミ)はイザナギの杖から生まれ、禊や厄除けの神様として有名です。
ミチノナガチハノカミは帯から、ワヅラヒノウシノカミは衣から、アキグヒノウシノカミは、被っていた冠から生まれているのです。
そののちに、道中で汚れた垢を落とすと二柱の神が生まれ、厄災を正すと、三柱の神が生まれます。

そして、いよいよ禊です。
まず、清らかな水の底で禊を行うと、底筒之男神(ソコツツノヲノカミ)が生まれます。先ほども述べましたが、漢字からも解る通り底のほうで清めたから「底筒之男神」なのです。
続いて水の中ほどで清めたときに生まれたのが、中筒之男神(ナカツツノヲノカミ)であり、水の表面のほうで清めたら、上筒之男神(ウハツツノヲノカミ)が生まれたのです。この神々が住吉三神です。

ちなみに、この禊のときに左目を洗うと天照大御神が生まれ、右目からは月夜見尊月読命(夜の神様)、そして鼻を洗うとヤマタノオロチを退治した、須佐之男命が生まれたのです。まさに、日本の神々の礎が生まれていますね。

では、日本書紀で住吉三神は、どのように登場するのでしょうか?

 

日本書紀では神功皇后の外征にまつわる神話に登場

日本書紀では、神功皇后が外征(新羅討伐)の神託を得たときに登場します。

仲哀天皇が在位していたときに、クマソなどの豪族が反乱を起こしました。
その討伐を進めていたときに突然、神功皇后に、住吉三神からの神託が降りてきたのです。

「クマソなどは討伐しても得るものも少なく、同じ大和の国で争うべきではない。すぐに、海の向こうの豊かな新羅の国を攻めよ。そうすれば、国内の反乱も、治まるであろう」
神功皇后はこれを仲哀天皇に伝えましたが「海の向こうを見ても、そんな国はない。その神託は、信じることができない」と言ったのです。

神を疑った仲哀天皇は祟りを受けて死んでしまい、神功皇后は神託に従い、新羅外征を行います。この航海のときに住吉三神のご加護を得て、無事に新羅など、3つの国を討伐しました。

このころ活躍したのが竹内宿禰という人物です。360歳以上生きたとされて、神様にもなりました。
ちなみに、この神話があるので、住吉三神を祀る神社のご利益のひとつに、航海安全が入っているのです。

では、全く違った視点からも住吉三神が語られていますので、それをご紹介します。
なんと、星座のオリオン座と関係があります。

 

住吉大神・宗像三神・オリオン座のロマンあふれるお話

実は、住吉三神はオリオン座の三連星なのではないか?という説があるのです。

古事記の注釈のひとつとして、住吉三神の名前に入っている「筒」は、星の事を指すというのです。さらに、オリオン座は航海の目印となっていたために、オリオン座の三連星は、住吉三神が天に見える姿である、というのです。

さらに、オリオン座には大きく見える三連星のほかにも、三連星があります。小さな三ッ星が並んでいるので「小三つ星」と呼ばれており、大きな横並びの三連星の下に、小さく、可愛らしい形で縦に並んでいます。

これが実は宗像三神でなないか、とも言われています。宗像三神は三柱の女神で、やはり海に関連する神様です。同じ星座の中に、住吉三神と宗像三神が仲良く寄り添っている、ロマンティックですよね。

さらに住吉大神は、住吉三神に神功皇后を含め祀られている場合の呼び名です。

橋本ユリ
それでは早速、住吉三神・住吉大神が祀られている神社をご紹介します。


 

住吉三神を祀る神社

有名な神社として「三大住吉」と呼ばれている、3つの神社があります。

 

住吉大社

これは、大阪市の住吉区にある神社です。全国の住吉神社を統括する神社で、ご祭神は住吉大神(住吉三神と神功皇后)です。

ご利益には航海安全・厄除け禊払いのほかに、種貸社では商売繁盛・子宝のご利益があるとされています。また、大歳社では「おもかる石」を持ち上げて願い事成就のご利益がある、と言われています。

また、和歌の神様とも言われており、和歌をたしなむ人にとっては、大切な神社の一つです。
最近では、人と人との縁を結ぶということで、恋愛成就の神社としても有名です。

アクセス情報

住所:大阪市住吉区住吉2丁目9-89
電話番号:06-6672-0753

◎公共機関をご利用の場合
南海本線の住吉大社駅で下車し徒歩3分弱です。
南海高野線の住吉東駅で下車した場合は徒歩5分ほどです。

◎お車の場合
神社に有料駐車場があります。1時間200円で駐車できますが、お祭りやお正月の場合、交通規制がありますので、公共機関をご利用するほうが無難でしょう。
行き方は、阪神高速15号堺線の玉出ICで降りて直進します。そのあと新回生橋交差点左折し、そのあとで塚西交差点を右折すると、路面電車が見えてきます。路面電車と同じ道を行くと、住吉大社に到着します。


住吉大社の御朱印です

 

住吉神社(山口県)

山口県下関市にある住吉神社も住吉大社のひとつです。本殿は、なんと国宝に指定されています。

ご祭神は住吉三神とともに神功皇后・応神天皇・先程登場した武内宿禰命、建御名方命が祀られています。
ご利益としては、豊漁・開運厄除けのほかに、神功皇后外征の関連もあり、武運長久も挙げられています。もちろん禊払いなども、ご利益に含まれています。

アクセス情報

住所:山口県下関市一の宮住吉1丁目11-1
電話番号:083-256-2656

◎公共機関の場合
JR山陽本線新下関駅からバスが出ています。一の宮バス停で下車し徒歩5分です。

◎お車の場合
無料の駐車場があります。
中国自動車道の下関ICで降りて、車でおよそ10分です。

毛利元就が拝殿を寄進しており、重要文化財に指定されています。宝物館もあり、見ごたえのある神社です。


住吉神社(山口県)の御朱印です

 

住吉神社(福岡県)

三大住吉さいごの1社です。

ご祭神は住吉三神。ほかに、天照大御神と神功皇后も祀られています。全国各地の住吉神社の、おおもとである(始まり)とも言われています。

ご利益としては、航海安全・船舶守護はもちろん、禊払い、厄除け、学業成就や芸能上達、商売繁盛や縁結びのご利益があるそうです。
とても幅広いご利益ですね。

アクセス情報

住所:福岡市博多区住吉3丁目1-51
電話番号:092-291-2670

◎公共機関をご利用する場合
JR博多駅から徒歩10分です。非常にアクセスが良いですね。街中にある神社です。
バスでは西鉄バスに乗り住吉で下車、徒歩2分もかかりません。

◎お車の場合
住吉神社の東口に50台止められる駐車場があります。無料です。
しかし、人気の神社でもあるため混雑が予想されます。博多駅から近いこともあり、コインパーキングには困らないでしょう。

傾いていた松の木が、一日で真っ直ぐになった、という逸話がある「一夜の松」や、力が貰えるという古代力士像があり、見所もたくさんあります。
何より、アクセスがいいので気軽に訪れることができますよね。


住吉神社(福岡県)の御朱印です


これが一夜の松です

 

まとめ

住吉三神は航海・海の神です。航海は新しい門出ともいえるでしょう。
それを守護する神ということは、新たな道を歩み始めたとき、訪れたい神社ですね。

橋本ユリ
何よりも、住吉三神とともに、神功皇后・竹内宿禰が祀られているとなると、とても強いパワーを感じます。


イザナギから生まれた神、しかも禊の際に生まれたわけですから、身を清めたいとき、過去を清算し生まれ変わって生きていきたいときに、ピッタリな神社です。訪れた際には、ぜひ、古代の神々にも思いを馳せてくださいね。


これらの記事も合わせて読むと、開運の秘訣がわかります。

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