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神道専門家の羽賀ヒカル監修のもと、新米巫女の橋本ユリが、
神社に関する知識をわかりやすく解説します。

氷川神社【参拝レポート】2023年

2023年2月7日 2023年02月18日

橋本ユリ


こんにちは!北極神社の新米巫女、橋本ユリです。

今回は、埼玉県さいたま市大宮区にあります、武蔵の国一宮「大宮氷川神社」についての記事をS・Tさんに投稿していただきました。


S・Tさんの参拝レポート


氷川神社は澄んだ空気が心地よくて、仕事前に必ず寄っていくほど好きな神社です。

参道や敷地内は樹木が多く、柔らかい雰囲気と爽やかな空気感が印象に残る穏やかな場所です。


近年ではパワースポットとしても注目される人気の高い場所ですが、歴史もとても古いのです。

約2kmにもなる参道は「氷川参道」と呼ばれ、日本一長い参道とされています。


第二の鳥居。

元は明治神宮の大鳥居でしたが、昭和51年に寄贈されました。

参道の両側にはきれいに手入れをされた様々な樹木が並び、自然のトンネルに。

季節や天候、時間帯によって木々の表情が変わり、新緑や紅葉を楽しみながら広い参道をゆったり歩いて行けます。


綺麗に掃き清められた参道。

朝から晩まで様々な参拝者が通ります。


第三の鳥居。


境内に入りました。開けた空間が目の前に広がります。

氷川神社は「神池」「白鳥池」「蛇の池」と水場が多く、境内に入ると涼やかな空気が気持ちをサッとしずめてくれ、本殿に歩いていく中で自然と心が整っていきます。

右手には神楽殿、額殿が現れます。


例祭で使わる神楽殿です。

2022年には、舞殿で「鈴神楽」の奉納が行われた後、「巫女舞」「住吉三神」「八岐大蛇」などの舞が行われました。


額殿。歴史を感じる額の奉納が見えます。

手前にある樽は、ワイナリーからワインの奉納。


さらに隣には酒樽の奉納。埼玉県内の銘酒が並んでいます。


少し進むと「夫婦楠」があり、二股に育った大木が空へ伸びています.

意外と見落とされがちなので、訪れた際はぜひ近くまで寄ってみて下さい。


神池に架かる橋。渡る前に緑に包まれます。


橋を渡ったら目の前には鮮やかな朱色の楼閣が現れ、少し別の世界に来たような印象に。


お手水舎です。


現在柄杓は設置されておらず、細く流れる清らかな水で手を清めます。


爽やかな空気の中、手を清めると気持ちもスッとします。


お手水舎の近くには器のオブジェが。

立派な龍が彫られています。


朱色の楼門を抜けると立派なクスノキと舞殿が現れます。


舞殿では、1年を通して60回以上の祭典があり、舞や雅楽などが演奏されます。


祭礼の際は、古楽器が置かれ、舞や雅楽が演奏されます。

玉砂利が敷き詰められていく中を歩いていき、本殿に。


後ろには木々が広がり、どっしりと構えながらも爽やかな空気感が建物とその周囲から漂います。

御祭神は、須佐之男命(すさのおのみこと)・稲田姫命(いなだひめのみこと)・大己貴命(おおなむちのみこと)が祭られています。


個人的には祈った後に、本殿から上空に平がる空をゆっくりと見上げるのがお気に入り。

スッとした空気感の中で大きく広がる空を眺めていると、心の中でも晴れやかな風景が広がる感じがして「今日も良い一日にしていこう!」と思えます。


日の光が朱色の門を照らしながら射し込んでいます。

いらっしゃい、と導かれるような安心感を感じます。


本殿から来た道を振り返って。後ろから見ても立派な造りの楼閣です。


入り口付近におみくじが販売されています。

境内の内・外には「ふくろ絵馬」の収め所があります。


こちらは絵馬の代わりに厚紙に願いを記入し、10色のカラフルな巾着の中から好きなものを選び中に入れ、納めるというもの。

元は個人情報保護の対策として取り入れられたそうです。初穂料は500円。

あまり知られていませんが、お手水舎の奥には「蛇の池」への入り口があります。



氷川発祥の根源ともされる湧き水が現在も出ているとのこと。

須佐之男命がヤマタノオロチの生贄にされそうだった稲田姫命を守り、オロチ退治をした神話は有名ですね。

その昔、大宮周辺は沼地が広がる地でした。

水を治水し、水害を抑えた歴史をここでは『オロチ退治=水の管理』として見立てているのかもしれません。


木々に覆われた道。先ほどとは雰囲気が変わります。


流れる水を眺めながら、自分の感情が浄化されていくイメージをすると落ち着きます。



蛇池の前に到着です。

数年前までこの地は禁足地でした。

本殿とは違う静寂感があります。


少し青みがかった池の中で、きれいな鯉が悠々と泳いでいます。

周りは少し薄暗く、奥には結界が張られ、湧き水が流れています。

池の前で静かに祈る方もよくいらっしゃいます。


来た道を振り返ると、木々の隙間から差し込む日差しが地面を照らしていました。

訪れる度に「もののけ姫」に出てくる森の様な感じがするのですが…。

みなさんは歩いたらどう思われるでしょうか。


蛇池を抜け、歩いていくと神池の横にウッドデッキ。

歩き疲れたら立ち寄って椅子に座りながら過ごすのもおすすめです。

周囲に竹が並び、風が吹くと爽やかな音に癒されます。


デッキからは神池や、宗像神社、本殿に続く橋が眺められます。

 

ご利益とご祭神


本殿ご祭神

  • 須佐之男命(すさのおのみこと)

  • 稲田姫命(いなだひめのみこと)

  • 大己貴命(おおなむちのみこと)


夫婦神であることから縁結びの御利益、また人間関係を円滑にするコミュニケーション力への御利益があるとされています。

また須佐之男命は現実を切り開いていく力を持つとされ、文化の創造・発展に関係する事からビジネスマンから芸術家まで幅広い層で人気のある神様です。

氷川神社は企業の団体参拝も目立ち、組織で道を切り開いていく事への御利益も願われています。

■摂社・末社のご紹介です。

氷川神社には多くの社があり、本殿と併せてお気に入りの社を見つけるのも楽しいかもしれません。

 

門客人神社



ご祭神

  • 足摩乳命(あしなづちのみこと)

  • 手摩乳命(てなづちのみこと)


須佐之男命がヤマタノオロチ退治をした時に救った、稲田姫命の御親神が祭られています。

子どもを大事に育てる神なので、家庭円満、手や足、腰などの病気平癒などのご利益があるそうです。

しかし、この門客人神社は以前、荒脛巾(あらはばき)神社と呼ばれていました。

アラハバキとは、古事記、日本書紀には出てこない神様で、おそらくスサノオが来る前の土着の神ではないかという説があります。

神社が建てられたのが大和王朝の時代で、実はそれよりも前に自然崇拝として、古神道がありました。

つまり、アラハバキは2400年よりももっと前に信仰を集めた神と考えて良いと思います。

 

御嶽神社



御祭神

  • 大巳貴命

  • 少彦名命


二人で協力しあい、国土経営に携わった神様です。

縁結び、夫婦和合、五穀豊穣、商売繁盛、産業開発、厄除け、病気平癒などのご利益があります。

 

宗像神社




ご祭神

  • 多起理比売命(たぎりひめのみこと)

  • 市寸島比売命(いちきしまひめのみこと)

  • 田寸津比売命(たぎつひめのみこと)


須佐之男命の娘にあたる神様です。

海上安全、財福、商売繁盛、技芸、音楽、知恵、豊漁などのご利益があります。

神池に架かる橋を渡っていきますが、池にはカモがのんびり泳いでいる事も。

 

稲荷神社



ご祭神

  • 倉稲魂命
    商売繁盛の神として広く知られています。


 

天津神社


ご祭神

  • 少彦名命 (医薬、豊穣、健康の神)
    医療、医薬、健康、国土安泰、産業繁栄、安産のご利益があります。


 

松尾神社



ご祭神

  • 大山咋神
    五穀豊穣、家内安全、土地守護、子孫繁栄、酒造守護などのご利益があります。


 

天満神社



ご祭神

  • 菅原道真
    受験合格、学問上達、詩歌や文筆上達などのご利益があります。


 

六社の神社



石上神社


ご祭神:布都御魂命(ふつのみたまのみこと)戦の神・健康の神

雷神社


ご祭神:大雷命(おおいかづちのみこと)農林業の神

愛宕神社


ご祭神:迦具土命(かぐつちのみこと)火を司る神

山祇神社


ご祭神:大山祇命(おおやまづみのみこと)山の神・諸産業の神

神明神社


ご祭神:天照大御神須佐之男命の御姉神。太陽神

住吉神社


ご祭神:底筒男命(そこつつのおのみこと)・中筒男命(なかつつのおのみこと)・上筒男命(うわつつのおのみこと)航海の神・言霊の神

 

社歴、由来


氷川神社の歴史は2400年以上前と長く、平安時代の記録『新抄格勅符抄』(しんしょうきゃくちょくふしょう)や『日本三大実録』にも登場しています。

古くは日本武尊(ヤマトタケル)が東征の際に立ち寄り祈願されたのち、景行天皇時代に出雲族が移住し周辺を開拓したと伝えられています。

「氷川」という名前も出雲族の地、簸川(ひかわ、現在は斐伊川)からの由来とされています。

平安時代に武蔵国一宮となり、関東へ分社が広がっていきました。

第45代聖武天皇の御代には武蔵一宮と定められ、歴代の朝廷の崇敬を篤く受けてきました。

武家時代になっても、鎌倉・足利・北条・徳川氏等相次いで信仰し、社殿の再建や造営を行っています。

 

パワースポットや御朱印


珍しい「鉄の勾玉守り」



製鉄=文化の発展という、力の神様スサノオの功徳を象徴している様です。

訪れた際はチェックしておきたいお守りですね。

氷川参道


氷川参道は日本一長いという意見もある氷川神社の参道で2kmもの長さがあります。

歩くだけで清々しい気持ちになります。

ちなみに「須賀」という地名は、スサノオが「清々しい」と言ったことから、その地名になったとされています。

氷川神社行幸絵巻


近代では明治天皇が氷川神社を武蔵国の鎮守、勅祭の社(天皇陛下直属の神社)として行幸しました。

当時の様子を描いた絵巻が、参道途中の看板に写されています。

歴史と社格をもつ一級の神社であり、多くの人々に支持されているのですね。



 

アクセス


住所:埼玉県さいたま市大宮区高鼻町1-407

電話番号:048-641-0137

電車:「JR大宮駅東口」から徒歩約15分

電車:「東武アーバンパークライン(東武野田線)北大宮駅」から西駐車場まで徒歩約10分

自動車:「さいたま新都心西I・C」から約15分。「岩槻I・C」から約20分


参道のスタート地点となる最寄り駅は「さいたま新都心駅」ですが、一般的なアクセスとしては「JR大宮駅東口」から徒歩15分の第二の鳥居から参拝していくルートが使われています。

 

氷川の功徳を最大限に授かる参拝


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氷川神社~現実を切り開く力を授かる



こんな方にお勧めの神社です。

  • 自分が信じた道を進めるようになりたい。

  • 問題が起きても冷静に対処できるようになりたい。

  • 誰かのため、社会のため生きたい。

  • 過去のトラウマ、縛り、苦手意識を越えたい。

この記事をまとめた人

のんのん
のんのん
ゆにわ塾歴8年、初期から神社チャンネルのライターをやっています。これからの激動の時代、人は神様と一緒に頑張らなくっちゃ!神様と人をもっと繋いで行きたーい、と願う神社大好きっ子です。

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