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神道専門家の羽賀ヒカル監修のもと、新米巫女の橋本ユリが、
神社に関する知識をわかりやすく解説します。

【意外と知らない】神社での正しい御手水のやり方

2017年6月20日 2022年11月27日

こんにちは、北極神社の新米巫女、橋本ユリです。

今回は、神社へお参りに行く際に「絶対に押さえておきたい御手水のやり方」に関するお話です。

あなたはこれまで、何回も神社に行ったことがあると思いますが、実のところ正しい御手水を理解せずに、なんとなく手を洗っていたのではありませんか?

知らずにやるのと、知ってやるのとでは、神社参拝の質がまったく変わります!

今こそ御手水のやり方をマスターしちゃいましょう!

御手水のやり方


神社の鳥居をくぐると、大きな石の上をくりぬいて水をためている「手水舎(ちょうずや[ちょうずしゃ]、てみずや[てみずしゃ])」があります。

雨が降った時も水が濁らないように、基本的に4つの柱に支えられた大きな屋根で覆われているので、すぐにわかるでしょう。

御手水は以下のステップで進めます。
※最初にすくった柄杓一杯分の水で5つのステップを行うので、ダバーッと使わないように!

  1. あらかじめハンカチを取り出しやすい場所に用意しておく

  2. 水盤に向かって一礼

  3. 右手で柄杓(ひしゃく)を持ち、水をすくって左手にかける

  4. 柄杓を左手に持ち替えて、右手に水をかける

  5. 柄杓を右手に持ち替えて、左手で水を受け、その水で口をすすぐ

  6. 左手に水をかけて清める

  7. 柄杓を立てて柄に残りの水をつたわせて清め、もとの位置に戻す

  8. ハンカチで手の水気を取る


口をすすぐときは、左手で口元を隠すとスマートです。
(大ヒット映画『君の名は。』の主人公・三葉も、巫女として家系の神社の口噛み酒を作る神事で、噛んだお米を出すときに口元を隠していました)

「ハンカチで拭くと手を清めた意味がない」という声もありますが、個人的には見た目の美しさが大事だと思います。
手からポタポタ水を滴らせるくらいなら、ハンカチで水気を取った方が、よい印象を受ける人は多いのではないでしょうか。

御手水の始まりは、もともと川や池などの自然によって身体を清めてから神域に入っていたことです。

とはいえ、神域の近くに川や池がない場合もあるため、代わりとして手水舎が作られました。

神様と人の違いは、穢れがあるかどうかです。
神道では、神域に入るのはみな神と考えます。
心身の罪穢れを手水舎で祓い清めてから神域に入りましょう。

このとき、大事になるのがイメージです。
御手水をしながら、心の中のネガティブなものがクリアになるのをイメージしてみてください。

視覚的には、黒いモヤがクリーニングされているところを想像するとわかりやすいと思います。

手水舎に龍がいるのは、龍が水の神様だから



多くの神社の手水舎では、龍の口から水が出ていたり、龍の彫刻があったりします。
なぜなら、龍は雨や雲など水をつかさどる神様だからです。
もちろん龍だけではなく、その神社の神使(神の眷属)の場合もあり、ウサギヘビカメカエルなど様々な動物がいます。
橋本ユリ
羽賀さん、わたし昔から水のあるところが好きだったんですけど、穢れを清めるはたらきがあったんですね・・・!

羽賀ヒカル
そう。だから昔の人も、ただ水が流れればいいところにわざわざ龍の彫刻をしたのかもしれないですね。

橋本ユリ
なるほど~。

そういえば川と龍で思い出したんですけど、『千と千尋の神隠し』のハクも龍神で川の神様でしたね!

羽賀ヒカル
そうですね、あれはいろいろな神様が出てくる映画でしたね。

・・・『君の名は。』といい、『千と千尋の神隠し』といい、今回はアニメ映画の話題がよく出ますね。
もしかして好きなんですか?

橋本ユリ
あっばれました!?
実はわたしが巫女になったのもですね・・・!

羽賀ヒカル
(何かのスイッチを押してしまったようだ・・・)

この記事をまとめた人

橋本ユリ
橋本ユリ
神社チャンネルのメインキャラクター。北極神社の新米巫女。2017年、神社参拝セミナーで羽賀ヒカルと出会い、日本人の良さと伝統を伝えていきたい!という思いから、この神社チャンネルサイトが始まりました。(という設定です。)

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