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神道専門家の羽賀ヒカル監修のもと、新米巫女の橋本ユリが、
神社に関する知識をわかりやすく解説します。

鳥居とは?

2021年9月2日

こんにちは、羽賀ヒカルです。

今回は、鳥居の秘密についてお伝えします。

橋本ユリ
羽賀さん、鳥居をくぐるときは、一礼するといいのですね?


羽賀ヒカル
それはいい習慣ですね。

今日は、鳥居をくぐる時の心構えや日常生活における活かし方をお話しましょう。


鳥居をくぐる時の作法


私が神社参拝を始めたのは、今から20年ほど前です。

師匠から「鳥居をくぐる前は礼をするんだよ」と教わって礼をしていたのですが、私が神社参拝を始めた当時、鳥居の前で礼をしている人はあまり居ませんでした。

その後、スピリチュアル・神社参拝ブームがやってくると、鳥居の前で礼をする人たちが増えていきます。


しかし、近年は外国人参拝客が増えて、鳥居の前で礼をしない様子もよく見かけていました。

そして、去年コロナがやってきて、日本人の参拝客が増え、みんな鳥居の前で礼をしているのです。

20年あまり前の日本人は、鳥居の前で礼していなかったのですが、また礼をするようになってきているというように、日本の文化や習慣は「失われたものがまた蘇っていく」といった傾向にあるのではないかと感じます。

鳥居の持つ役割


今回のテーマである「鳥居」は、何のためにあるのでしょうか?

まず結論として、これは鳥居の外の「俗の世界」から、神社の内の「神聖な世界」を守るための結界です。

俗の世界というのは、穢れ、そしてネガティブなエネルギーがあり、鳥居の内側の世界は神聖な穢れなき世界で、この穢れなき世界を守るための結界が「鳥居」だということです。


例えば、伊勢神宮には宇治橋という橋があり、その手前に鳥居が立っています。

その宇治橋は、五十鈴川という川を跨いでいて、川を超えた世界は完全なる神聖な世界、そこを隔てる境界線が鳥居だということです。

伊勢神宮の宇治橋の鳥居に限らず、全ての鳥居は、そういったネガティブなエネルギーから守るための仕組みだということです。


また、鳥居の中には赤色のものもあり、例えば、京都の伏見稲荷大社にはたくさんの赤い鳥居があります。

赤色の意味にも諸説あるのですが、「疫病対策」だという話もあります。

その昔、鳥居の赤はイノシシや鹿の血を使って染められていて、実はそうやって鳥居を染めることで、本当に病気が治ったというような話や伝説が残っているのです。

鳥居の起源と海外との類似点


鳥居は一体いつから始まったのでしょうか?

文献を読み解いていくと、8世紀頃からという説が濃厚です。

8世紀という時代は古事記や日本書紀が作られて、持統天皇が戸籍を作成したり、本格的な都を造営するなど、国家基盤としての体制が整いだしたタイミングです。

それと同時期に、今の神社の構造や仕組みが出来てきた時代だと言われていて、その頃はまだ「鳥居」という呼び名は広まっておらず、呼び名が広まったのは平安時代とされています。

その鳥居が始まった頃の呼び名は、一説では「屋根がない門」という意味で「於上不葺御門(うえふかずのみかど)」と言われていたそうです。


また、鳥居に関する説の中には、原型は海外から来たのではないのかという説もあります。

インドの仏教寺院には「Toraṇa(トーラナ)」という門があり、さらに中国でも寺院に「牌楼(ぱいろう)」という門もあり、どちらも鳥居と似ています。


また、中国とビルマの間にアカ族という方達がいて、このアカ族の人たちは村の門に木彫りの鳥を飾る習慣がありました。

日本の弥生時代の遺跡などを発掘していると、この木彫りの鳥の形に似たものが出てくるそうです。

つまり、弥生時代からそういった村や神聖な場所の門には、木彫りの鳥を飾る習慣があったのではないかという説があるのです。


さらに、鳥居が建てられるようになった一説には、ユダヤ教の寺院の影響も受けてるのではないかという説もあります。

神道というのは元々、全てのものに霊が宿っているアニミズムであり、山や木、川などを神様として拝んでいた自然崇拝でした。

その後、ユダヤ教から形を真似て、社殿や鳥居を作ったのではないかということです。

神話からつながる鳥居


鳥の止まり木というところから、鳥がいるから鳥居という説については、神話からきているという話もあります。

古事記の中で天岩戸開き神話の時に、岩戸を開かせるため、常世の長鳴鳥(とこよのながなきどり)を岩戸の前で鳴かせました。

神様が降りる前や神様がいらっしゃる前は、鳥を鳴かせるといったような御神事の習慣もあり、その鳥を止まらせるために、その鳥の居場所が必要だということで、それが鳥居の始まりだという説もあります。


このように鳥居の起源や呼び名については諸説ありますが、いずれにしても8世紀頃から鳥居が建てられるようになりました。

これまでは、鳥居には檜(ひのき)や杉でできたもの、さらにその木に銅の合板を張った金鳥居という形が一般的でしたが、最近は、昔のように杉や檜を使うとお金がかかりすぎてしまうため、硬質塩化ビニールで建てられる鳥居も増えてきています。

鳥居の形式


実は鳥居には、たくさんの形があり、何十パターンもあります。代表的な鳥居の形をいくつか紹介します。

  • 「神明鳥居」 伊勢神宮もこのタイプの鳥居です。

  • 「鹿島鳥居」 神明鳥居の下の一本木が突き抜けたものです。

  • 「明神鳥居」 上にそりが入ってる形で、下に転び防止のための土台があります。


明神鳥居という形でも他に何十パターンもあり、こういった鳥居の形が代表的なものになります。

日常に生かし現実を整える


今回、冒頭でもお伝えした通り、鳥居は「俗界と聖域を分けるための境界線」です。

そこで礼をすることによって、人間も神聖な気持ちで入ることができるのです。

その心構えを日常生活で活かすと、今から神聖な空間に入るという時に、鳥居をくぐる時のように礼をしてみることです。

橋本ユリ
日常生活でも、一礼して入ったらいい場所があるんですか?


羽賀ヒカル
特別な場所でなくても、家やトイレに入る時、どこか新しい場所に行く時、一礼してから入ることで神聖な気持ちでその空間に入ることができます。

神聖な気持ちで入ることで心が整い、心が整うことで現実も整っていくということに繋がるのです。


橋本ユリ
そういえば、学校の職員室も一礼して入ってました!

確かにちょっと緊張して改まった感じがしました。なるほど~。


今回は鳥居の話をさせていただきました。

あなたの開運をお祈りしております、羽賀ヒカルでした。


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