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神道専門家の羽賀ヒカル監修のもと、架空のキャラクターの
新米巫女の橋本ユリが、神社に関する知識をわかりやすく解説します。

大祓とは?夏越の大祓と年越の大祓の意味

2019年9月12日

こんにちは、橋本ユリです。

橋本ユリ
夏や年越しの時期に神社で行われる儀式「大祓」について紹介します。
大祓という言葉を聞いたことが無い人も、茅の輪くぐりと聞けばピンと来る人も多いのではないでしょうか。


芽の輪くぐりはもちろん、大祓の歴史や方法について詳しく解説していきます!

それでは参りましょう!

大祓とは何か?

簡単に大祓について説明すると、生きている中で知らず知らずのうちについてしまう目に見えない穢れや罪や過ちをきれいに落とす儀式のことです。
もっと簡単に言うと、心と体から悪いものを落としてもらう儀式です。

次の大祓までを無事に過ごせるようにとの願いがこめられていて、基本的に神社で年に2回行われます。

例外として、疫病が広がった時や震災があった時天皇陛下が崩御されて時など、世の中に悪いことが起こった時に行われることがあります。
大祓とは、個人の穢れだけではなくもっと大きなものからも穢れを祓う力がある儀式なのです。

 

「大祓」の正しい読み方

さて、「大祓」と漢字で書いてきましたが、ちゃんとした読み方はわかりますか?

答えは「おおはらえ」もしくは「おおはらい」です。
神社によって異なりますが、どちらでも間違いではありません。

 

大祓の歴史

まずは、大祓の始まりから紐解いていきましょう。
由来は伊邪那岐命(いざなぎのみこと)が行った禊祓いから来ているといわれています。
このことから神代の時代からある神事であることがわかります。

その後、宮廷の行事として制定され、一般の神社にも広がっていきました。
一時は、戦乱の影響で中断していた時代もありますが、明治天皇が宮中で大祓を行ったことにより、明治5年から全国の神社でも再開された歴史があります。

また、大祓という言葉が最初に見られた書物は「古事記」で、仲哀天皇の段で天皇が崩御されたときに行ったとの記述があります。
伊邪那岐命(いざなぎのみこと)が禊を行ったと言われる場所が宮崎県の江田神社にある「みそぎ池」です。
みそぎ池では、伊邪那岐命がみそぎを行った際にたくさんの神様が生まれた地でもあります。

江田神社はパワースポットで有名で、池の他にもご利益がある場所がたくさんあるので、興味がある方は一度参拝に行かれてみてください。
日本で最初の夫婦といわれる伊邪那岐命と 伊邪那美命(いざなみのみこと)が祀られている神社です。

 

大祓の効果・ご利益

さて、大祓の基礎的な部分を簡単に説明しましたが、気になるのは大祓の効果やご利益ですよね。

神社によって違いがありますが、おおむね「厄難消除」「無病息災」「交通安全」などのご利益があると言われています。
悪いものを祓って、次の半年間を健やかに過ごしましょう。と言ったところでしょうか。

 

夏越の大祓とは?

大祓は年に2回と紹介しましたが、正式には6月と12月の末日に行われています。
夏越の大祓は、6月ではなく7月や8月に行われるところもあるので、参加されたい方は神社に確認をすることをおすすめします。

今回は、夏越の大祓について見てみましょう。
半年間の穢れを祓い、残りの半年を無事に過ごせるように祈ります。

夏越の大祓で有名なのが「茅の輪くぐり」ではないでしょうか。
多くの神社では夏の大祓で茅の輪くぐりを行いますが、地域によっては年越しの大祓で行うところもありますし、2回とも行うところもあります。

 

「夏越の大祓」正しい読み方

夏越の大祓の夏越は「なごし」「なこし」と読みます。

神社によっては、「水無月の大祓」「名越大祓」と表記しているところも有りますし、夏越の祓とし、年末に行われる年越の祓と2つ合わせて大祓と称するところもあります。

 

年越の大祓とは?

次は年越しの大祓ですが、読みは「としこしのおおはらえ」または「としこしのおおはらい」です。

前回の大祓から半年間の穢れを祓い、また次の半年を無事に過ごせるように祈るのです。

年始の初詣には行くけど、年末に神社に行く人は少ないのではないでしょうか。
できれば、年越しの大祓をして心身を清められた状態で新しい年を迎えたいものです。

 

大祓はなぜ年に2回あるのか?

さて、ではなぜ大祓を年に2回もしなければいけないのでしょうか。
年末の大掃除だって年に1回なんだから、大祓も1回で良いんじゃないと思われる方もいるかもしれませんが、ちゃんとした理由があります。

複数の説がありますが、その1つに昔の日本人は半年を1年として考えていたとされていた説があります。

分かりにくいかもしれませんが、1月から6月で1年。
7月から12月で1年としていたので、大祓も1年の最後に心身をきれいにするといった考えで行っていたという説です。

この他にも、夏になると疫病が流行ったり、農作物の実りの時期に台風や日照りが起きないように、天候が荒れる前の時期に行うという説もあります。
今では、個人の穢れを祓うことに重きを置いている大祓ですが、昔は災害を防ぎ食べ物の収穫を祈る意味もあったのです。

 

大祓祝詞|大祓詞

大祓で重要になってくるのが、大祓の儀式で唱える大祓祝詞です。

大祓祝詞の前に祝詞について簡単に説明しますと、祝詞とは神社の神様に神職が奏上する言葉となります。
神職となっていますが、一般の人でも唱えられる、力のある言葉です。
祝詞にはたくさんの種類がありますが、ひとつひとつに意味があるので、間違えずに唱えることが大切です。

【神道家が教える】神社参拝で唱えたい祝詞と作法



大祓祝詞は、中臣祓詞とも呼ばれたりします。

その昔、中臣氏が大祓祝詞の原型となった言葉を奏上したのが由来とされていて、1200年の歴史をもつと言われているとても古い祝詞です。
では、大祓祝詞には何が記されているのでしょうか。

大祓祝詞は、神話の時代から国造りの歴史を語り、国が作られてから生じる穢れを祓う儀式の方法を伝えているのです。

 

大祓の方法

大祓の方法はいくつかあり、神社によっても違いがありますが、一般的に行われる大祓の流れを見ていきましょう。
  • 大祓式
    大祓祝詞を奏上する
  • 茅の輪くぐり
  • 形代流し
だいたい、この3つの儀式が執り行われることが多いようです。

 

人形(形代)を使った大祓

上記で形代流しと表記しましたが、人形(形代)を使った大祓とはどのようなものなのでしょうか。

形代とは人の形をした物で、多くは紙でできています。
色々な意味がありますが、大祓では人間の身代わりとなる物だと考えてください。

形代流しでは、この人形に名前や年齢を記し、頭からつま先まで体中の部位を撫でていきます。
これによって、体の外についている穢れを人形に移すことができるのです。

次に、人形に3回息を吹きかけて体の中の穢れも移していきます。
これで人形に心身の穢れを移し終えたことになります。

最後は、人形を清流に流したり、浄火でお焚き上げをして穢れを祓います。
これが、人形(形代)を使用した大祓となります。

 

茅の輪とは?

次に茅の輪を使用した大祓を説明します。

正式な作法は知らなくても、テレビなどで人が大きな輪をくぐっている映像なら観たことがある人も多いと思います。

まずは、茅の輪について説明をしましょう。
茅の輪の読みは「ちのわ」で、漢字のままに茅(かや)と呼ばれる植物からできています。
茅の輪くぐりの由来とされているのは、日本神話にあるスサノオノミコトと蘇民将来との話です。

その昔スサノオノミコトが旅をしている途中で一晩の宿を借りた家に、感謝の気持ちから「茅の輪」を贈りました。
スサノオノミコトはその家の子孫の者は、肌身離さぬように茅の輪を腰につけるようにと伝えました。

その後、村に疫病が流行った際に茅の輪を腰に付けていた者は助かり、それ以外の村人は全員死んでしまったという話です。

このことから、茅の輪は厄除けとして使用されるようになり、茅の輪くぐりは「無病息災」「厄難消除」などのご利益があるとされるようになりました。

神社ではこの茅の輪をお守りとしているところもあります。
最初は、腰に括り付けていた茅の輪ですが、現在のように大きな茅の輪をくぐるようになったのは、江戸時代のことと言われています。

 

茅の輪での大祓

茅の輪くぐりは、くぐり方が決められています。
神社ごとに違いはあることもありますが、一般的とされているものを紹介します。
  • 基本としては、8の字に3回くぐります。
  • 正面で一礼をしてから、左からまわっていきます。
  • 左回り→右回り→左回りの順番ですね。
    この際、回るほうの足で茅の輪をまたいでください。
    左回りなら左足、右回りなら右足となります。
  • 最後は、正面で一礼してから左足でまたいで中に入り参拝をします。
特殊なくぐり方をする神社では説明がありますし、神主さんが先にくぐって見せてくれるので、あまり不安に思わなくても大丈夫ですよ。

また、茅の輪をくぐっている時に心の中で祝詞を唱えることも重要です。
唱える祝詞は神社ごとに異なるので、神主さんや巫女さんに聞いてみてください。

この茅の輪くぐりで注意しないといけないことは、茅の輪くぐりに使用した茅の輪を持って帰らないことです。

儀式に使っているものだからご利益がありそうと思うかもしれませんが、茅の輪くぐりの茅の輪にはくぐった人の悪い気や穢れが付いているので、絶対に持ち帰らないようにしてください。

 

大祓式の料金

神社ではお金を払う際は、お守りや絵馬を購入したことがある人は知っているかと思いますが、「初穂料」や〇〇円お納めくださいなどと言われたりします。
それでは、大祓式にはどのくらいの初穂料を納めれば良いのでしょうか。

神社によっては、受け付けの際に〇〇円ですと指定しているところも有りますが、〇〇円以上をお気持ちでお納め下さいと言われることも多いですし、下限の設定が無く気持ちでと言うところもあります。

相場としては、500円~3000円といったところでしょうか。

少ないからと言ってご利益が少なくなることも、多く収めたからと言ってご利益が増すこともありませんから、本当に自分の気持ちで決めてください。
ただし、神社の宮司さんや巫女さんが手間をかけてしていることですし、茅の輪や形代の準備には少なからずお金がかかりますから、最低でも500円は収めたいところですね。

 

夏越と年越の大祓で有名な神社

全国の神社から大祓で有名な神社をいくつか紹介していきます。

兵庫県の広峰神社

スサノオノミコトに縁がある神社で、スサノオノミコトの別名である牛頭天王が祀られていて、牛頭天王総本宮と呼ばれています。
名前の通り全国にある牛頭天王の神社の中心地とされています。

 

広島県の素盞嗚神社

素盞嗚神社の中には「蘇民神社」があり、茅の輪くぐりの発祥の地と言われています。

 

茨城県の笠間稲荷神社

笠間稲荷神社は、大きな茅の輪を車でくぐることができる神社です。
「交通安全」「事故防止」のご利益があります。
通れる車の大きさには限度があるので、注意が必要です。

 

奈良県の大神神社

三つの輪っか状の茅の輪「みわの茅の輪」が設置される神社です。

 

東京都の大宮八幡宮

茅の輪は、6月15日から設置されていて、誰でもくぐることができます。
大祓式は、6月30日です。

 

京都府の八坂神社

祇園際の前日に大祓式が行われます。
茅の輪くぐりも同日に行われますが、祇園祭の最終日にも設置されるので7月31日もくぐることができます。

また、神社によっては神社に行かなくても大祓を行える神社があります。
入院や家庭の事情で外出が難しい場合は、自身と縁のある神社や自宅近くの神社に確認してみてください。
形代や人形を神社に送ることによって、神社でお祓いをしてくれる場所もあります。

神社によっては、予約が必要ではなく飛び入りでの参加ができるところと、事前の受付が必要なところがあるので、参加したい神社があるときは確認をしてみてください。

 

大祓で清く穢れのない心身を保つことを心掛ける

橋本ユリ
さて、大祓についてなんとなくではありますが、わかっていただけたでしょうか?


神事や儀式と聞くと敷居が高いように感じるかもしれませんが、そんなことはありません。
誰でも参加できる儀式です。

穢れにはいろいろなものがありますが、負の感情も穢れになります。

たとえば、「怒り」「喪失感」「悲しみ」「苦しみ」「妬み」そんな感情です。
生活をする中でどれだけ慎重に生きていても、感情がある限り良い感情だけではなく悪い感情とも無縁ではいられません。
自身が思わなくても、相手から「嫉妬」などの向けられる感情もあります。

橋本ユリ
半年に1回の大祓で知らず知らずのうちに溜まってしまった穢れを祓い、気持ちを新たに再スタートを切る良いきっかけにしてみてください。

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