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アメノミナカヌシ(天之御中主神)タカミムスビ、カミムスビ造化三神の秘密

2021年11月3日

あなたの心に火を灯す、東洋思想及び神道研究家の羽賀ヒカルです。

今回は日本の神話である古事記の冒頭に登場する三柱の神様、「アメノミナカヌシ、タカミムスビ、カミムスビ造化三神の秘密」をお伝えさせて頂きます。


橋本ユリ
羽賀さん、古事記で一番最初に現れたアメノミナカヌシの神様って、どんな神様なんですか?

羽賀ヒカル
アメノミナカヌシは、造化三神と言ってタカミムスビ、カミムスビと3柱合わせて、非常に重要な神様なんですよ。


人生を物語にしていく為の知恵とは?


人生では成功や失敗、思い通りに行くことや行かないこと、良い出会いやそうでない出会い、幸せになることや不幸せになることなど様々な出来事があります。

そのような人生における様々な出来事を乗り越えていくための知恵が、古事記にあると思います。

乗り越えるとは、自分の人生がひとつの繋がりを持って見えたり、物語になっていくことです。


古事記には人生を物語にしていくための知恵があります。

その中でも最初に登場する三柱の神様は特に重要ですので、今回はそのポイントをお話します。

古事記を読むときは腹部を意識しながら、一文字ずつゆっくり味わって読むのがお勧めです。


造化三神の働きとは?


「天地(あめつち)の初発(はじめ)の時
高天原(たかまのはら)に成りませる
神の名(みな)は
天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)
次に高御産巣日神(タカミムスビノカミ)
次に神産巣日神(カミムスビノカミ)
此(こ)の三柱(みはしら)の神は
並(みな)独神(ひとりがみ)と
成り坐(ま)して
身(みみ)を隠したまひき」

上記の部分だけでもお伝えするポイントはたくさんあります。

今回は、造化三神の三柱の神様に絞ってお伝えします。


最初に登場するのがアメノミナカヌシで、同時に現れるのがタカミムスビとカミムスビです。

この三柱の神様だけでなく、古事記に登場する神様は、基本的にはどの神様も複合的な解釈が可能で、意味は一通りではないと言えます。

例えば、古事記の神様が行っていることや御神名を、宇宙的な意味や宇宙創造の神話、人体で起こっていること、言霊の成り立ち、歴史的に起こったことなど、様々な解釈があります。

今回は多くの解釈がある中で、特に宇宙創造の成り立ちとして二通りの解釈をご紹介させて頂きます。


アメノミナカヌシを理解するためには、タカミムスビとカミムスビも理解する必要があります。

タカミムスビとカミムスビという言霊の響きがその神様の働きを示していて、タカミムスビは「高い所から実を結んでいくこと」、反対にカミムスビは「低い所から実を結んでいくこと」になります。

つまり、タカミムスビは宇宙からやってくるエネルギーで、カミムスビは地球からやってくるエネルギーです。

実際に、その後の古事記の神話を見ると、タカミムスビは天津神(あまつかみ)、天の神・宇宙の神の神話で登場し、カミムスビは国津神(くにつかみ)、地上界の神々の神話で登場します。

例えば、これらを人生に置き換えて言うと、何をするにもエネルギーは重要です。

元気がある、モチベーションが高い、幸せな状態とはエネルギーが高い状態と言って良いです。


エネルギーは自分の内から湧き出てくるというより、天と地球から受ける二つのエネルギーがあって成り立ちます。

天からのエネルギーをタカミムスビといい、地球からのエネルギーをカミムスビということができます。

成功するのも、幸せになるのも、一番最初にエネルギーが大切という意味でのタカミムスビとカミムスビです。


そして、天からのエネルギーと地球からのエネルギーが凝結しているポイントがアメノミナカヌシであり、それが「現在」「只今」「この瞬間」となります。

この凝結するポイントがなければ、この天からも地からもエネルギーを取り入れることができないのです。


だから、アメノミナカヌシという言霊を言うと良いという話もあります。

それはこの一点で凝結させるからで、天から来る気と地から来る気を凝結させているのです。

これは古事記の造化三神の一つの解釈です。

造化三神のもう一つの解釈


「天地(あめつち)の初発(はじめ)の時
高天原(たかまのはら)に成りませる
神の名(みな)は
天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)」

この解釈はビッグバン・宇宙の始まりとも言えて、この宇宙の始まりとは時空の始まりなのです。


この時間と空間の始まりについて、実は時間には2種類があるんです。

一つは、私たちが当たり前のように認識している「過去→現在→未来」という流れで、もう一つは「未来→現在→過去」といった未来から流れてきている時間があります。

これは今後、物理学や量子力学の世界の中でも証明されていくのではないかと思われます。


ここが造化三神のもう一つの解釈です。

タカミムスビとは高い所から実を結んでいくということで、この「高い所」は未来を表しています。

そして、カミムスビは言霊の通りで、過去から実を結んでいくという過去から繋いでいく働きなのです。

つまり、タカミムスビは未来のこと、カミムスビは過去のことを象徴していて、もう一柱のアメノミナカヌシは、過去でも未来でもない現在・只今になります。

これら三つの流れが時間の流れを象徴しているという造化三神の解釈も可能なのです。

幸せの根本である「中今」を感じる


タカミムスビとカミムスビは、「天と地からやって来る気」「未来と過去」と解釈することも可能で、両方に共通する点はアメノミナカヌシが「現在・只今」ということです。

神道における非常に重要な考え方「中今(なかいま)」がこれに当たります。

幸せとは「中今(なかいま)」、現在・只今・この瞬間に心があることです。


例えば、お風呂に入って気持ち良いのは今・この瞬間を感じているからで、美味しい食べ物を食べて幸せだと感じるのも今・この瞬間に味わっているからなのです。

基本的に幸せの原理原則というのは只今を味わうことにあります。


未来のことを考えてワクワクするというのもあってもいいと思います。

しかし、それは実現したらハッピーかもしれませんが、実現しなかったら落ち込むこともあります。


また、過去の事を考えて良かったなと思うことがあって良いかもしれません。

でも、過去と比べて今はダメなのではないのかという思考も湧いてくることもあります。


現在・只今を味わうということ、すなわち「中今」が幸せの根本だということを教えてくれる神様がアメノミナカヌシだということです。


現在・只今・この瞬間に味わうべき幸せというのは多くあります。

天からやってくる光があり、この地上界にも色々な食べ物があり、命がある。

ご先祖様、自分を支えてくれる人、自分のことを気にかけてくれる人や、愛してくれる誰かがいる。

そういった様々な人や天地自然の恵み、神々の恵みに感謝するという心こそがアメノミナカヌシであり、それが中今の精神にも繋がってきます。


橋本ユリ
壮大なお話で、驚いてます。聞けて良かった!

今ここを感じて味わって、感謝して生きることが、アメノミナカヌシ様のお心に叶うことなんですね。


羽賀ヒカル
古事記には様々な神様が登場しますが、古事記の神々は人生の幸せを教えてくれる御神名ということです。

また、神社チャンネルではそういった神々のことや神話のことなどをお伝えしていけたらと思います。


今回は古事記で登場する一番最初の神様、造化三神についてお伝えさせて頂きました。

羽賀ヒカルでした。


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