神社の分社って?総本社との違いと分社をつくる基準
こんにちは、北極神社の新米巫女、橋本ユリです。
突然ですが、あなたは総本社と分社は同じものと考えていいのかどうか、知っていますか?
また、分社と摂社・末社の区別がつきますか?
今回は、意外と知らない神社の分社について解説していきます!
分社とは
総本社のご祭神を別の場所で祀る(分祀する)とき、その神霊を分けた「分霊(ぶんれい、わけみたま)」を祀る神社のことを、分社、もしくは分祠(ぶんし)といいます。
近い言葉として「勧請(かんじょう)」あり、分霊を他の神社に移すことを意味します。
例えば、稲荷神社の総本社は京都の伏見稲荷大社で、全国の稲荷神社は伏見稲荷大社から勧請を受けているということです。
他にも、ほぼ全国に神社が存在している「八幡さん」の総本社は大分県の宇佐神宮です。
八幡系で有名な石清水八幡宮や鶴岡八幡宮も、元を辿ると総本社の宇佐神宮から勧請を受けた分社ということになります。
総本社と分社は同じもの?
分霊とは細胞分裂のようなもので、分霊しても元の神霊に影響はなく、元の神霊と比べて神格的にも違いはありません。
離れた場所でも同じ神様に降りていただく、という考え方なので、神様のはたらき・ご利益も同じです。
ただ、総本社は大きく、歴史的に価値があるものがあったりするので、わざわざ遠方から参拝する方も多くいらっしゃります。
また、土地ごとにもともと根ざしていた別の神様の性質も加わって、ご利益が微妙に違うことも。
更には、分社から、そのまた分社を作られた例も珍しくなく、その場合は元の神様のはたらき・ご利益から大きく変わっている場合があります。
分社と摂社・末社の違いとは
分社は、総本社と同じ神様を別の場所(他の都道府県など比較的遠いところ)に祀っています。同じ境内にはありません。
一方、摂社・末社は本殿の周りに建てられている小さな神社のことです。
摂社と末社における明確な規定は特にないのですが、多くの神社では
- 摂社=本殿で祀っている主祭神と関係が深い神様を祀る
- 末社=それ以外の病気平癒や厄除けなどのご利益のある神様を祀る
としているようです。
戦前までは末社よりも摂社の方が格式が高いとされていましたが、現在では厳密に区別はしていません。
関連:【神社ランキング】社格(一宮、二十二社、官幣社など)を分かりやすく解説!
ちなみに、分社でも摂社・末社のある神社はたくさんあります。
神社参拝の際には、摂社や末社も一緒に参拝すると、その神社の背景や奥行きも知れて別の発見もありますよ。
まとめ
いかがでしたか?
神社の用語には、普段使わない言葉がたくさんあって理解するのが大変なこともあるかもしれません。
そんなときはぜひ、またいらしてくださいね。
他の疑問にもお答えしています。
この記事をまとめた人
- 神社チャンネルのメインキャラクター。北極神社の新米巫女。2017年、神社参拝セミナーで羽賀ヒカルと出会い、日本人の良さと伝統を伝えていきたい!という思いから、この神社チャンネルサイトが始まりました。(という設定です。)
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