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神道専門家の羽賀ヒカル監修のもと、新米巫女の橋本ユリが、
神社に関する知識をわかりやすく解説します。

3月3日ひな祭りの秘密と実践ポイント

2022年1月21日 2022年11月27日

あなたの心に火を灯す、東洋思想及び神道研究家の羽賀ヒカルです。

今回は、3月3日の桃の節句「ひな祭り」に隠された秘密と、その日にやって頂きたいお勧めの実践ポイントについてお伝えさせて頂きます。

橋本ユリ
羽賀さん、もうすぐひな祭りですね。

雛あられ、甘酒、菱餅、そしてちらし寿司。

美味しいものがいっぱいで楽しみです!


羽賀ヒカル
ひな祭りには、神道的にもとても深い意味があるんですよ。

この日にした方がいい実践ポイントなどをお話しますね。


特別なタイミング


今年のひな祭りは令和3年3月3日で、3が三つ並ぶ日です。

運命学の一つである数秘術の世界では、「ゾロ目が並ぶタイミング」は、エネルギーが切り替わる時とされていて、現実的にも何かが起きやすいと言われています。

そのことからも、今年のひな祭りは特別な意味を持っていて、このタイミングで「特にこれをやると良いこと」をお話しします。

また、目に見えない世界は、知って過ごすのと知らずに過ごすのでは、全く違ってきますので、ひな祭りの歴史や秘密について出来る限りお伝えします。

ひな祭りの歴史


「3月3日のひな祭り」はいつから始まったのでしょうか?

起源は中国で「上巳(じょうし)の節句」と言われて、「3月の一番最初の巳(み=蛇)の日」が選ばれました。

中国三大宗教の一つである道教のお祭りでは、北極星の神様を祀り、禊祓(みそぎはらえ)や浄化の儀式が行われていたのです。

三国志の魏の時代から3月3日が選ばれるようになり、平安時代には日本でも独自の風習として、貴族の娘が今で言うところの「ひな壇」を飾るようになりました。


そして、江戸時代には「流し雛」と言う、紙で作った人形に自分の霊体をウツし、川や海に流す儀式が行われました。

エネルギーの切り替わり目で、自分自身の心や霊体を浄化しようという意味があったのです。



桃の節句の秘密


日本では、3月3日のひな祭りは、「桃の節句」と言われるようになりました。

桃の花が綺麗に咲く季節と重なったからですが、桃の実も古代から世界中で「特別なエネルギーを持った果実」と信じられています。



中国では、仙人たちが「不老長寿をもたらす果実」として食べてきました。

日本の古事記の神話では、イザナギノオオカミが黄泉の国に行き、魑魅魍魎(ちみもうりょう=妖怪たち)に追われた時、この桃の実を投げて撃退した「魔除けの食べ物」として描かれています。



「桃」には壮大な秘密があり、今回はそのひとつをお伝えします。

「桃(もも)」という言霊は、漢数字で言うと「百(もも)」で、桁・ステージが上がるという数字です。

この「百(もも)=桃」を冠する日本昔話が「桃太郎」で、日本神話的に紐解ける非常に深い話です。

おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。
洗濯していると山の川上から、ドンブラコドンブラコと桃が流れてきました。
桃がパカッと開いて、生まれた子供が桃太郎。です。



実は、おじいさんは「イザナギノオオカミ」、おばあさんは「イザナミノオオカミ」の象徴です。

つまり、イザナギ、イザナミから、百を象徴する神様が現れたのです。

桃太郎は、「百柱の神様が宿ったようなすごい子供」を表しています。



桃太郎は鬼退治をしましたが、それは「善と悪」、「光と闇」という対立するものを統合したということです。

つまり、「桃=百(もも)」には、統合の働きがある、これが大切なポイントです。

3の数霊の秘密


「統合」が3月3日のキーワードになりますが、「100」だけでなく「3」も統合の数霊を意味します。

3を象徴する、日本古来の神具が「三種の神器」で、剣、鏡、玉です。

なぜ、剣、鏡、玉なのでしょうか?


古来、日本には三つの国と部族が存在しており、それらが和合融合する時に、最も大事にしている神具を持ち寄り、統一王朝を作りました。

その象徴が「三種の神器」であったと伝えられています。

そして、世の中には3つから成り立ち、バランスが整っているものが多くあります。

・軍隊は、陸軍・海軍・空軍の3つ。
・信号は、赤・青・黄色の3色
・物質は、固体・液体・気体の三態
・水溶液の性質は、酸性・中性・アルカリ性の3種
・じゃんけんは、グー・チョキ・パーの3種

3つでないとバランスが整わないのです。

古代日本で、元々あった3つの国が和合融合した場所は、関西圏の「三輪大社」と言われています。

3つの国が和した場所だから、「みわ」というのです。


ひな壇に隠された秘密


3月3日は、「統合、和合の日」です。

その象徴が「ひな壇」で、実はここにも隠された意味があります。


お内裏様とお雛様は、ある二柱の神様を象徴しています。

それが、素戔嗚(スサノオ)と天照(アマテラス)です。



三人官女はスサノオとアマテラスの誓約(うけひ)から生まれた三柱の女神で、五人囃子は五柱の男神です。

つまり、スサノオとアマテラスが誓約(うけひ)し、統合した象徴が「ひな壇」です。

※誓約(うけい)神話:

アマテラスは、高天原にやってきたスサノオに戦う気持ちが本当にないかどうかを、誓約(占いの一種)で確かめることにしました。
スサノオとアマテラスはそれぞれの持ち物を交換し、アマテラスはスサノオの剣から3柱の女神(宗像三女神)を生み、スサノオはアマテラスの玉から5柱の男神を生みました。

心を統合する儀式


3月3日はぜひ、統合の儀式を行って頂きたいのです。

私たちの中でも、善なる心と悪の心、光の自分と闇の自分、右に行くか左に行くか、そういう風に自分の意識がバラバラになってしまうことがあります。

そんな自分を統合し、あるがままの自分、本来の自分に立ち返ることが、非常に重要です。

では、一体どうすればいいのか?

そのためのお勧めの実践ポイントが「合掌」です。


手を合わせるとは、「右手の自分と左手の自分を一つにする」ということです。

合奏すると、右手からエネルギーが放射され左手に流れ、左手からのエネルギーが右手に流れます。

そして、バラバラな自分が統合されていくのです。

ずっと合掌していると、自分の中の悩みやわだかまりが消え、心が浄化されます。

例えば、お風呂に入っている時、もしくは寝る前に10分間合掌してみる、

最低3分間、できれば10分間ぐらい、合掌して頂きたいと思います。

3月3日のひな祭りに限りませんが、合掌することで自分の中のエネルギーが循環し、手を縦にすることによって、天地と繋がり、自分の中のバラバラなものが統合されていきます。

その手の形が「合掌」で、ぜひ行っていただきたいと思います。

統合を象徴する食べ物


日本では昔から3月3日に、「統合」を象徴する食べ物を食べてきました。

例えば、昔の宮中では、「熟れ鮨(なれずし)」という、陸でとれた米、川の魚、池の魚、海の魚を発酵させ、一つにしたお鮨を頂いていました。

そして江戸時代から、今でいう「ちらし寿司」を食べるようになりました。

ちらし寿司の中には、エビ、イクラ、お豆、お米があり、陸でとれたもの、海でとれたもの、様々なものが融合しています。

正に、「統合の象徴」の食べ物と言えます。



橋本ユリ
知らなかったです、ひな祭りが日本神話に関係あったなんて。
合掌もやってみます。彼氏が欲しい祈りなら、私、30分でも合掌できます!

羽賀ヒカル
それは統合の合掌なんだろうか・・・。


今回は、ひな祭りに隠された秘密である「統合」、そしてお勧めの実践ポイント「合掌」についてお伝えさせて頂きました。

ぜひ実践して、最高のひな祭りをお迎えして頂きたいと思います。

あなたの開運をお祈りしております、羽賀ヒカルでした。


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この記事をまとめた人

橋本ユリ
橋本ユリ
神社チャンネルのメインキャラクター。北極神社の新米巫女。2017年、神社参拝セミナーで羽賀ヒカルと出会い、日本人の良さと伝統を伝えていきたい!という思いから、この神社チャンネルサイトが始まりました。(という設定です。)

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