神道における禊祓とユダヤ教における洗礼の違い
あなたの心に火を灯す、東洋思想及び神道研究家の羽賀ヒカルです。
今回は「神道における禊祓とユダヤ教における洗礼の違い」について、お話をさせていただきます。
橋本ユリ
羽賀さん、私、神社のお手水(手水舎 ちょうずや)、好きなんです。
参拝前に心が清められて、雑念が祓われて、気持ちがとっても穏やかになるんです。
参拝前に心が清められて、雑念が祓われて、気持ちがとっても穏やかになるんです。
羽賀ヒカル
心がクリアで雑念がない状態だからこそ、神様と出会い、神様と向き合うことができますね。
そして、究極的には、人は神様と一体となります。
そのための前提が神社の鳥居前で行う、お手水なんです。
そして、究極的には、人は神様と一体となります。
そのための前提が神社の鳥居前で行う、お手水なんです。
神社のお手水の由来
お手水をするようになったのは、「禊祓(みそぎはらえ)」の習慣から始まったといわれています。
これに近い習慣は他にもあり、例えばお茶をする時、茶室に入る際に蹲(つくばい)というものがありますが、これも禊祓の儀式のひとつです。
お手水がいつから始まったのかは、日本の神話に書かれています。
崇神天皇の時代に、当時いた日本人の1/3~半分ぐらいの方々が亡くなるという、今とは比べ物にならないような大規模な疫病の流行がありました。
しかし、その当時から疫病の流行対策は変わらず、「手を洗う」ということでした。
特に人が集まる場所で手を洗いましょうということで、お手水が始まったといわれています。
ただ、それ以前から間違いなく、禊祓(みそぎはらい)の習慣というものはありました。
禊祓の習慣の原型は、日本の神話をさかのぼると、「イザナギノミコトの禊祓の儀式」です。
神社には近くに海があったり、清流が流れている神社が多くあります。
代表的には、伊勢神宮では五十鈴川(いすずがわ)という川があり、ここで手を洗ってから伊勢神宮を参拝すると良いといえます。
京都にある上賀茂神社・下鴨神社にも、「御手洗(みたらし)」という近くを流れる川があり、禊祓をしてから神社参拝すると良いと言われています。
この「御手洗(みたらし)」という言葉から「みたらし団子」が出来て、下鴨神社発祥として全国に広まっていきました。
浄化する沐浴・洗礼の儀式
今回のテーマである禊祓は、言い方を変えると「沐浴(もくよく)」とも言えます。
川や海に入り、それによって浄化する沐浴の儀式は、神道のみならず、仏教・儒教・キリスト教・ユダヤ教・イスラム教などでも、あらゆる宗教で行われています。
今回取り上げるのは、「洗礼」です。
「洗礼」は、キリスト教で行われる儀式で、一般的にはキリスト教に入信する際に、必ずこの洗礼の儀式が行われます。
英語では、「Baptism(バプテスマ)」といいます。
禊祓を英語で翻訳すると一番意味合いが近いのは「バプテスマ」なのではないかと、英語道の提唱者である、松本道弘先生も仰っていました。
この「バプテスマ」は、イエス・キリストが洗礼者ヨハネによってこの儀式を受け、それによって霊的に覚醒したといわれています。
以前、三位一体の時の動画(神社チャンネル)でお伝えしましたが、元々イエス・キリストやバプテスマのヨハネも、キリスト教ではなく、ユダヤ教の「エッセネ派」というグループの人達でした。
ユダヤ教エッセネ派の中で、禊祓、浄化をすることによって霊的に目覚めるという儀式が、形を変えてキリスト教でも伝わるようになったのです。
この「バプテスマ」にはいろんなパターンがあります。
・浸水(しんすい)
川に全身浸かって浄化する。
・灌水(かんすい)
ヒンドゥー教でも似たような灌水の儀式があり、頭頂に水を垂らすことで覚醒に至る。
サンスクリット語で「abhiṣeka(アビシェーカ)」という。
・滴礼(てきれい)
手にとった水を頭頂につける。
いずれも重視されるのは、頭頂、つまり頭のところです。
なぜ頭頂が重視されるかというと、(チャクラで見た場合は)頭頂部に「サハスラーラ・チャクラ」という、天や宇宙、神とつながるチャクラがあると言われており、ここを浄化・禊祓することで、神とつながるために行うのが洗礼の儀式です。
日本の神話における禊祓(みそぎはらえ)の意味
浄化・禊祓することによって目覚めることは、どの信仰においても一つの共通点ではあります。
ここからユダヤ教の洗礼と神道の禊祓の決定的な違いとは、「浄化によって神が生まれるかどうか?」ということです。
古事記における禊祓の儀式は、イザナギノミコトが黄泉の国に行って、「罪・穢れ(ツミ・ケガレ)」を背負ったことから、その黄泉の国の罪・穢れを祓うために行った儀式が起源とされています。
この時、イザナギノミコトは禊祓によって神様を生んでいて、神生みの儀式を行いました。
これは日本の独自性があり、「浄化によって神生みをしていること」が非常に重要なことです。
例えば、「禊(みそぎ)」という言葉は、言霊で紐解くと「身を削ぐ(みをそぐ)」になります。
人生において、「病気になった」、「失敗した」、「人間関係が良くない」など思い通りに行かないこと、そういった自分にとって身を削がれるような辛い想いや苦しみは、「禊(みそぎ)」と言えます。
日本神話では、そこからいかに「神生み(かみうみ)」をしていくかが大事なのです。
「神生み」とはそういった人生における苦しみ・辛さ・思い通りにいかないような出来事から、学びや気づき、悟りに変えていくこと、これが禊祓における「神生み」ということです。
これは日本人らしい考え方で、辛い・苦しいことも実は神様が生まれることに繋がるという意味なのです。
お風呂での浄化の儀式
他にも例えば、お風呂に入りながらアイデアがひらめく時、「あ!これってこういうことなんだ!!」と繋がることがあります。
そういった現象が起こりやすいのには、物理的にも健康的にも理由があるのです。
お風呂に入ると血の巡りが良くなり、頭の回転が速くなるので、ヒラメキやアイデアは起こりやすくなります。
「神生み」とは、自分自身の心でいうと、気づきや悟り、アイデアを得るということなのです。
お風呂に入っている時に得たヒラメキは重要ですが、洗礼との共通点でいうと、お風呂に入ると頭と髪の毛を洗い、「頭を浄化すること」を重要視しています。
これは先ほど挙げた「天と繋がる」という意味でシャンプーは重要であったり、また化学素材を含むなど身体に馴染まないシャンプーはだんだん体に悪いものが溜まっていきます。
だから、私たちの会社のゆにわマートで販売してるようなできるだけ良い自然素材のものを使ったものがオススメです。
これは頭を洗うことで人間の脳に直接浸透するので、頭の回転や働きが全く変わってきますし、お風呂に入る時のオススメ習慣として「頭頂の浄化」は大切です。
橋本ユリ
お風呂に入ること、シャンプーすることも禊祓(みそぎはらえ)だったんですか!
日本人はみんな日常で、禊祓してるんですね!
日本人はみんな日常で、禊祓してるんですね!
羽賀ヒカル
私は入浴時によく「頭頂」に盛り塩をしています。
それによって頭のチャクラ(サハスラーラ・チャクラ)が浄化され、天や宇宙、神と繋がりやすくなり、ヒラメキ・アイデアが降りやすくなるんですよ。
それによって頭のチャクラ(サハスラーラ・チャクラ)が浄化され、天や宇宙、神と繋がりやすくなり、ヒラメキ・アイデアが降りやすくなるんですよ。
私が今回一番伝えたかったことは、「禊祓」とは「神生みの儀式」、「洗礼」とは「霊的覚醒の儀式」というお話でした。
これは世界中で共通するポイントでもあるので、禊祓や浄化をしながら、人生を前に進めていきましょう。
あなたの開運をお祈りしております、羽賀ヒカルでした。
こちらの神社チャンネルのYouTube動画バージョンも是非ご覧ください↓
この記事をまとめた人
- 神社チャンネルのメインキャラクター。北極神社の新米巫女。2017年、神社参拝セミナーで羽賀ヒカルと出会い、日本人の良さと伝統を伝えていきたい!という思いから、この神社チャンネルサイトが始まりました。(という設定です。)
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