神社チャンネル

神道専門家の羽賀ヒカル監修のもと、新米巫女の橋本ユリが、
神社に関する知識をわかりやすく解説します。

2月11日 建国記念日の真実と祈り方

2021年3月27日 2022年11月27日

こんにちは、羽賀ヒカルです。

2月11日は、私たちが絶対に忘れてはいけない日である、「建国記念日」です

なぜ忘れてはいけないのかという理由も含め、今回は「2月11日 建国記念日の真実と祈り方」についてお伝えさせていただきます。

羽賀ヒカル
ゆりちゃん、一年の始まりは、いつだと思う?


橋本ユリ
えー、1月1日、元日、お正月でしょう?

それ以外にあります?


羽賀ヒカル
実は、一年の始まりというのは色々な見方があるんです。

2月11日、建国記念日もそのひとつなんです。

建国記念日が一年の始まりとされる理由とは?


一般的には1月1日(元日)が一年の始まりとして知られていますが、2021年の場合、運命学的には2月3日(立春)で、「太陰太陽暦(たいようたいいんれき)」では2月12日が一年の始まりとなります。

※太陰太陽暦:日本において古来より明治五年(1872年)まで使用されていた国暦。月が地球を一周する日数の12ヶ月分に相当する354日と、地球が太陽を一周する日数(365日)に生じる差分11日を工夫し、月と太陽の両方の運行を考慮したもの。月の満ち欠けによって暦が作られていたので新月が1日となる。

中国ではこの日を「春節(旧正月)」と言って、アジア圏内においてはこの春節が重要視されています。

一方、日本では建国記念日である2月11日が、明治時代から戦前にかけては「紀元節」と呼ばれ、一年の始まりとされていました。

また、2021年は皇紀2681年であり、これは日本が建国してから2681年目だということです。

二番目に歴史が長い国がデンマークの1120年なので、日本はデンマークの倍以上の歴史があり、世界で群を抜いて一番長い歴史を持っています。

ただ、日本の皇紀については、さば読みしているという説もあり、これには私も同感です。

そこから一つ事実として言えることは、「ひとつの王朝を中心としながら末永く平和が保たれている国」として、日本は「世界で一番長い歴史を誇る国」だということです。

また、この紀元節の他にも「四大節」という、一年で重要な四つの節目のお祭りがありました。

  • 四方拝【日付:1月1日】
    天皇陛下が元旦に「東・西・北・南」という風に四方向の神様に拝み、祈るお祭り

  • 天長節【日付:2月23日】 ※令和の場合
    今上天皇(在位中の天皇)の誕生日

  • 明治節【日付:11月3日】
    明治天皇の誕生日

  • 紀元節【日付:2月11日】
    一年の始まりで日本書紀の記述を元に明治時代に2月11日と定められたもの


紀元節について日本書紀の中に以下の記述があります。

「辛酉年春正月庚辰朔 天皇即帝位於橿原」

辛酉年春正月(かのとのとりどししゅんしょうがつ)は、「1月」を表します。

庚辰(かのえのたつ)の日が昨日で新月だったので、その日に神武天皇が橿原神宮で即位されましたと記してあります。

明治時代の暦の学者が、暦を遡っていき辛酉年のお正月で、庚辰の日を調べたところ、2月11日に当たったことから、その日が「紀元節」として制定されたということです。

辛酉年(かのととりどし)にも意味があります。

これは中国の思想の影響を受けているという説があり、辛酉というのは革命的な出来事が起こりやすいと言われています。

つまり、当時色々な民族や国があったなかで、神武天皇がひとつの統一した王朝を作ったのは、まさに革命的な出来事だったということです。

神様に繋がる天皇の系図




ここから初代天皇の神武天皇についてお話します。

日本神話の古事記や日本書紀で紐解くと、天皇は天照大神(アマテラスオオミカミ)に繋がり、神様からの直系だとされています。

天照大神は高天原(たかあまはら)にいる天の神様で、その子どもに「天忍穂耳命(アメノオシホミミ)」という神様がいます。

さらに、その子ども(天照大神がら見て「天孫」)の「瓊瓊杵命(ニニギノミコト)」が、古事記の中で高天原から斎庭(ゆにわ)の稲穂を携えて地上に降りてくる「天孫降臨(てんそんこうりん)神話」があります。

次に、瓊瓊杵尊の子どもに「火遠理命(ホオリノミコト)」がいて、この火遠理命の神話が「浦島太郎が竜宮城に行く」という昔話の元になっているのではないかと言われています。

火遠理命の子どもは「鵜草葺不合命(ウガヤフキアエズノミコト)」、最後にその子どもの「彦火火出見命(ヒコホホデミノミコト)」が、奈良県にある橿原宮で統一王朝を作り、神武天皇として即位したということです。

神武天皇は初代天皇で、そこから126代天皇が令和の今上天皇だということになります。

こうして日本国が作られた記念日が2月11日だということです。



私は全国の色々な神社を参拝している中でも、神武天皇が即位されたこの「橿原神宮」が、とても好きな神社のひとつです。

それはいつ参拝しても気が素晴らしく、クリアなエネルギー感を感じることができるのに加えて、神主さんの対応が素晴らしいからです。

近畿圏に行った際には是非、橿原神宮に参拝して頂きたいと思います。

建国記念日に込められた精神とは?


日本建国の日である「紀元節」は、戦争で負けて占領されたことで廃止されてしまいました。

しかし、「日本建国の精神」や「私たちは日本人なんだ」という意識を忘れてはいけない。

その精神を持ち続けた自民党の議員たちが、野党の反対やアメリカの圧力があって、9回も法案を通すことに失敗しながらも、なんとか1966年に「建国記念日」を制定することができました。

だから、繰り返しになりますが、この建国記念日には「日本建国の精神や、私たちは日本人であるという思いを忘れないように」という思いが込められているということです。

また、私たちが普段の話している日本語のルーツにも非常に古い歴史があるのではないかと言われています。

小学校や中学校の歴史の教科書では、漢字の影響を受けて日本語が出来たと記されていますが、実は日本に漢字が伝来した時代よりもずっと前に、日本語の原型となるものはあったみたいです。

稲・言葉・筆・男・女などの、私たちが普段日常で使っている文字や音の響きが元々あって、そこに外来語である漢字を当てはめていきました。

こうして今の日本語に繋がっていきます。

日本は、このように歴史がある国だということです。

国を愛することは自分を愛することに繋がる


人間は単独で存在してるわけではなく、様々な繋がりの中にいる存在です。

お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんがいて、私たちを支える大地、太陽、月、星々があります。

そして、友達、学校、会社、この日本国があってこそ、私たちの存在があるということです。

これを、「右翼的だ」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、「日本があってこそ私たちがある」ということは自然な考え方です。

自分と繋がりがあるものを愛することが良いことだと思いませんか?

ここから、国を愛するというのは自分を愛することにも繋がるということです。

私たちと繋がりがある日本という国は、長い歴史の中に刻まれてきた記憶があります。

日本は初代天皇の神武天皇がいて、そこから遡っていくと天照大神につながっています。

私たちはその国に住み、「私は日本人だ」と思い出す日が、「建国記念日」という日だということです。

建国記念日におすすめの過ごし方


この神社チャンネルの理念の一つは、「あなたの心に火を灯す」です。

これからも温かく、熱くなれるお話をお届けしたいと思っています。

なぜ人間は温かく、熱くなれるのでしょうか?

それは、自分と繋がるものを愛しているからです。

その気持ちが、日本国のことも愛することにも繋がります。

どうすればもっと日本国が良くなり、日本国民が幸せになるのか?

そのように考えて行動していくことが自分の幸せにも繋がってくると思います。

建国記念日の過ごし方として、神社参拝をお勧めしますが、神社に行くのが難しいという方は、お祈りや「君が代」を唱えてみてください。

君が代は祝詞(のりと)のような祈りの言葉であり、言葉が左右対称形に作られていて、古代ヘブライ語でも解釈することができます。

「ずっと幸せに末永く日本国民の幸せが続きますように」という祈りの思いが込められています。

君が代を祝詞と意識して唱えることや、天津祝詞を奏上することもおすすめです。

橋本ユリ
君が代を祝詞のように唱えるって、目からウロコです!


羽賀ヒカル
2月11日は、君が代を唱えたり天津祝詞を奏上して「日本国民であるということに感謝し、日本国の弥栄を祈る日」にしてくださいね。


また、過去に神社チャンネルの動画で、君が代についてお話ししていますので、是非ご覧になってください。


今回は「2月11日 建国記念日の真実と祈り方」についてお伝えさせていただきました。

あなたの開運をお祈りしています。

羽賀ヒカルでした。


こちらの神社チャンネルのYouTube動画バージョンも是非ご覧ください↓

この記事をまとめた人

橋本ユリ
橋本ユリ
神社チャンネルのメインキャラクター。北極神社の新米巫女。2017年、神社参拝セミナーで羽賀ヒカルと出会い、日本人の良さと伝統を伝えていきたい!という思いから、この神社チャンネルサイトが始まりました。(という設定です。)

メルマガでも発信しています。

これらの記事も合わせて読むと、開運の秘訣がわかります。

「神社参拝」カテゴリの記事

神道専門家の羽賀ヒカル監修のもと、新米巫女の橋本ユリが、
神社に関する知識をわかりやすく解説します。