超異例!7年に一度の諏訪の御柱祭2022
日本人の心に火を灯す、東洋思想及び神道研究家の羽賀ヒカルです。
今回は「超異例!諏訪の御柱祭2022」ということでお伝えしていきたいと思います。
橋本ユリ
羽賀さーん、今年は諏訪大社の7年に一度の大祭があるんですね。
ちょっと、縮小されちゃうみたいですけど…。
ちょっと、縮小されちゃうみたいですけど…。
羽賀ヒカル
しっかりと守られていくべき伝統文化なのですが、今年の御柱祭は少し残念なことになっています。
何が一体残念なのかというところと、諏訪大社の何が凄いのかというところ、そして最近話題のユダヤ教との関係も少しお話しましょう。
何が一体残念なのかというところと、諏訪大社の何が凄いのかというところ、そして最近話題のユダヤ教との関係も少しお話しましょう。
日本の誇る伝統文化・諏訪の御柱祭
今年は、2022年です。
「2」が並んでいるということで、2の数霊(すうれい、かずだま)に注目してみましょう。
実は諏訪大社は「2」の数霊には非常に縁が深いと言えます。
そして、「2」が並ぶタイミングで、なんと7年に一度しかないお祭りが開催されるということです。
御柱祭は、申年(さるどし)と寅年(とらどし)にしか行われないお祭りとなります。
そして、なんと御柱祭の伝統は、短く見積っても1200年以上、それよりもっと前からあったのでしょう。
だから、本当に歴史が古い、日本が誇るべき伝統文化の一つなのです。
でも、前にもお伝えした通り、日本人は日本のことをあまり知りません。
かつて諏訪大社のセミナーを行いました。
御柱祭について深めるだけでも、おそらく何十時間もかかるでしょう。
今回は内容を本当に絞り切り、伝えたいことがたくさんある中でのほんの一部、ポイントを絞ってお伝えしていきます。
諏訪信仰とは
まず、諏訪大社という神社があるのは、こちらの諏訪湖です。
こちらは、高ボッチ高原ですね。
もしくは、諏訪湖を見下ろすことができる公園があり、こちらはその公園から撮られた写真です。
ここからずっと進んでいきますと富士山まで見えるんです。
あと、高ボッチ高原に上りますと、こちらも諏訪湖と富士山が見えて本当にとてもキレイです。
私が人生の中で見た絶景、本当に景色が良かったベスト5を挙げるとしたら、間違いなく高ボッチ高原から見える諏訪湖と富士山は挙げると思います。
諏訪信仰とは、間違いなく自然信仰です。
自然の中でもどういった自然となるのかと言いますと、諏訪を囲む日本アルプスの山々や諏訪湖といった、自然を神として拝むことなんです。
日本最古の神社は、熊野(和歌山県)や三輪(奈良県)と言われています。
諏訪もそういった古代からの信仰が続いているという意味では、かなり古い神社であると言えます。
諏訪大社と御神体
諏訪大社は非常に珍しく、4社がセットになった神社なのです。
例えば、宗像大社でしたら「辺津宮(へつみや)」「中津宮(なかつみや)」「沖津宮(おきつみや)」と3社セットです。
これらは、それぞれ意味があるので分かります。
もしくは、多くの神社でパターンとしてあるのは、奥宮(おくみや)と里宮(さとみや)という形式です。
諏訪は非常に珍しい、4社で1セットということです。
これは上社(かみしゃ)と下社(しもしゃ)に分かれて、上社本宮(かみしゃまえみや)・上社前宮(かみしゃまえみや)・下社秋宮(しもしゃあきみや)・下社春宮(しもしゃはるみや)となっています。
諏訪大社が非常に変わっているところは、上社前宮には本殿がありますが、他の3社に関しては本殿が無いんです。
つまり、御神体を祀る社(やしろ)がないのです。
では、「御神体・社は一体何なのか?」となりますよね。
この3社にあるのは拝殿なんです。
拝殿は神様を拝むための社で、御神体は別のところにあります。
下社春宮や下社秋宮に関しては、御神体とされているのは、イチイや杉の木といった樹木なんですね。
そして、上社本宮の御神体は山になります。
上社前宮だけに本殿があって、上社本宮・下社秋宮・下社春宮の御神体はいわゆる「自然」であり、本来の神道である精霊信仰や自然崇拝といった信仰の形態が残っているということなのです。
歴史を重ねていく中で、こういう形に落ち着きました。
では「なぜ4社になったのか?」です。
これは、神道の研究家の方や学者さん達が様々な説を述べていますが、ハッキリとしたことは明らかになっていません。
例えば、四季の循環をイメージしての4社かもしれません。
下社に春宮と秋宮とあるので、例えば四季の循環を「イ」、もしくは神道の世界では一霊四魂(いちれいしこん)と言って、中心に魂があり、その魂は4つの要素から成り立っているという考えがあります。
和魂(にぎみたま)・奇魂(くしみたま)・幸魂(さちみたま)・荒魂(あらみたま)は、そういった一霊四魂を表しているという説もあります。
現在、諏訪大社は4社セットという非常に珍しい形になっているのです。
古事記に登場する諏訪の神
諏訪大社に祀られている御祭神は、建御名方神(たけみなかたのかみ)と、その奥様である八坂刀売神(やさかとめのかみ)という神様です。
建御名方神をご存知でしょうか?
もともと出雲におられた神様と伝えられる国津神(くにつかみ)です。
当時の出雲の神のリーダーは大国主命(おおくにぬしのみこと)となります。
この時、天津神(あまつかみ)が「国・領土を譲れ」と迫ったのです。
大国主命は何度、天津神に迫られても国をなかなか譲りませんでした。
そこで天津神最強の神である建御雷神(たけみかづちのかみ)という神様が、剣の上にドンと立って、国を譲れと迫ったのです。
その時に、建御雷神に相対したのが建御名方神でした。
建御名方神と建御雷神がこの時に戦ったことが、実は神話に残る、最初の相撲だという話もあります。
いずれにせよ、建御名方神は負けて、長野県の諏訪地方に来たことが日本の神話(古事記・日本書紀)に書かれているのです。
古事記以前に存在した諏訪の神
今、諏訪大社では建御名方神や八坂刀売神が祀られています。
では、建御名方神が来る前は、諏訪の辺りには人がいなかったのでしょうか?
当然、もともと住んでいる人たちがいて、神様も祀っていたという話です。
そして、それらの神様の名前は、実は何パターンもあります。
それらは、洩矢神(もれやのかみ)、千鹿頭神(ちかとしん)、天白神(てんぱくしん)、ミシャクジ神という神様です。
「洩矢」や「千鹿頭」と書かれているのは当て漢字になります。
この辺りに元から伝わっている「モレヤ」「モリヤ」「チカト」もしくは「ミシャクジ」という音があり、実はその後にやってきたのが建御名方神だという伝承が残っています。
つまり、もともと諏訪の辺りにいた人達が拝み、祈っていた神様は洩矢神であるという話なのです。
これは偽書という話もありますが、この話が残っているのが「先代旧事本紀大成経(せんだいくじほんきたいせいきょう)」というもので、古事記よりも歴史が古いのです。
この先代旧事本紀大成経の中に「もともと諏訪の辺りにいたのは洩矢神で、建御名方神は後からやって来た」と残っています。
洩矢神、千鹿頭神、そして「おしらさま」と言われることもある天白神は、長野や岐阜、もしくは白山の辺りにまで信仰が広がっている、非常に深い神様なのです。
例えば、ミシャクジ神の「シャクジ」とは、石の神のことを言っています。
つまり、巨石信仰ですね。
石を神様として祈り、拝み、祀るという信仰がミシャクジ信仰で、長野県を中心に広がっていました。
これこそ、実はもともとの諏訪の神だったのではないでしょうか?
また、ミシャクジ神は蛇の神様とも言われて、蛇を神様として祈るような信仰の形態がありました。
その中で、今回注目したいのは洩矢神(もれやのかみ)です。
諏訪とユダヤの関係
この洩矢神(もれやのかみ)とは一体何なのでしょうか?
これには諸説があります。
例えば、聖徳太子の時代に、蘇我氏と物部氏による、神道と仏教の戦いがありました。
この戦いの結果、蘇我氏仏教が勝ち、物部氏神道は負けたことで、当時の政権である朝廷では仏教を採用したのです。
そこから、物部氏神道がどこに行ったのかが分かりません。
この時に負けた物部氏の当時のリーダーは、物部守屋(もののべのもりや)という人物です。
物部守屋から洩矢が来ているという説もありますが、私はそうではないという説を採用しています。
ここで少し面白い話があります。
聖書に伝わっている神様ではなく、聖書に伝わる神宿る山があって、これが「モリヤ山」なんです。
つまり、ユダヤ教徒がこの日本にやってきて残したのがモリヤ山信仰、洩矢神信仰なのではないかということです。
そして、モリヤ山はイスラエルの辺りにもある一方で、日本にも諏訪の辺りに守屋山(もりやさん)という山があります。
実は、これこそ諏訪のご神体の山であるという話もあるのです。
ただ、これも様々な学者さんたちが研究していて、守屋山でのお祭りがなかったり、諏訪大社から守屋山は少し離れているなどで、関係が薄いのではないかといった様々な説があります。
しかし、諏訪とユダヤ教というのは、他にも様々な関係があるのです。
こちらはイスラエル・ユダヤ教徒たちが立てる神殿の形式です。
実はなんと諏訪に残っている十間廊(じゅっけんろう)という建物と、イスラエル・ユダヤ教の幕屋(まくや)という建物の作りや大きさがほぼ同じなんです。
そういった諏訪の伝統とユダヤ教との間には相似象があるのです。
ユダヤ教との相似象に関して、この他にもまだまだ多くあります。
メインテーマではないので、そこは今回あまり掘り下げません。
異例の御柱祭2022
今回お伝えしたいのは、御柱祭なんです。
こちらの写真のように、木が切り出されます。
木が切り出されて、「木落とし」「川越し」「里曳き」といった様々な神事を経て、最終的に諏訪大社のご神木として立てられるんですね。
これもユダヤ教のソロモン王が神殿を作った時に立てた柱と類似性があるのではないかという話もあります。
そして、御柱祭はなんともダイナミックなお祭りで、この記事をご覧になっているあなたも見たことがあると思います。
このお祭りでは、写真のように、木の上にドンと乗っかって、丘の上からズアーっと木を引き落とす儀式が行われます。
実際に亡くなる方も現れるくらい非常に危険性もあるお祭りだと、この写真を見ると分かると思います。
非常に歴史あるお祭りの中で、この写真は例年行われている様子です。
しかし、今年はこういった例年通りのお祭りが行われず、コロナ禍の影響で中止とのことです。
まず、「木落とし」の儀式は中止となります。
この切り出した木を水に流す「川越し」という儀式も中止です。
こういった御神事を縮小することで盛り上がらず、たくさんの気が集まりませんので、これによってどういったダメージがあるのかを私は心配しています。
いずれにせよ、今年はこういった儀式が行なわれないということです。
今年は写真のように儀式を行うそうです。
本当は川の水で流さなければいけないんですが、トラックに木を乗せて水をかけます。
コロナ禍の影響もあり、致し方ないのかもしれませんが、このようにただ水をかけるだけという形になってしまっています。
1200年間続いてきたお祭りの中でも異例のことが、今起こっているということをお伝えさせて頂きました。
橋本ユリ
お祭りが行われただけでも良かったのでしょうけれど。
でも、地元の方は、ちょっと寂しいでしょうね。
でも、地元の方は、ちょっと寂しいでしょうね。
羽賀ヒカル
長い伝統を持つお祭りには深い意味がありますし、それを年配者が若手に伝承していく貴重な機会でもあります。
コロナ禍だからこそ、祭りは大切に盛り上げていきたいですね!
コロナ禍だからこそ、祭りは大切に盛り上げていきたいですね!
諏訪の話でもっと伝えたいことはたくさんあります。
その中で今回は「超異例!諏訪の御柱祭2022」についてお伝えさせて頂きました。
あなたの開運をお祈りしております、羽賀ヒカルでした。
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この記事をまとめた人
- 2人の娘を持つ父親。ゆにわ塾歴3年。ゆにわと出会って、娘との関係が激変しました。神社chの記事を読んでくださる方々が、羽賀さんやゆにわのみなさんの温かみを感じられるような素敵なサイトにしていけたらと思っています。
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