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神道専門家の羽賀ヒカル監修のもと、架空のキャラクターの
新米巫女の橋本ユリが、神社に関する知識をわかりやすく解説します。

戸隠神社(奥宮・九頭龍社)~長野県長野市~[参拝レポート]

2020年11月16日

こんにちは!北極神社の新米巫女、橋本ユリです。

橋本ユリ
今回は長野県長野市にあります「戸隠神社」についての記事をNFさんに投稿していただきました。


・戸隠神社(奥社・九頭龍社)のご利益、御由緒
・ご祭神の神話
などについてお伝えします!

それでは参りましょう!

NFさんの参拝レポート


ゆにわ塾の戸隠参拝に参加して、初めて戸隠神社にお参りしました。
奥宮と、その近くにある九頭龍神社にまず参拝です。

 

奥社と九頭龍社は車では行けません。​車の人も奥社駐車場に泊めて、山道を2キロ歩きます。​
1キロ地点に随神門があり、そこまでは歩きやすく約15分、そこからは次第に厳しい道になり、

最後が坂道と石段で1キロ20分くらいかかります。トレッキングの服装や靴がおすすめです。


前日雨だったので足元を心配していましたが、朝日が岩戸から太陽が出たようにピカッと輝きわたりました。」


入口の鳥居。最初はなだらかな道で広葉樹林が多く、秋の日に紅葉が美しい。




みみどころ1 逆川(さかさがわ)​

鳥居前の川は、中社方向ではなく反対の信濃町方面に流れていることから、逆川と言われています。​





​みどころ2 一龕龍王祀(いっかんりゅうおうし)​

大鳥居をくぐって、すぐの左手にあります。​黒姫山の種池の水を汲んで雨ごいをすると必ず雨が降るとい言い伝えがあります。​池の主「一龕龍王(いっかんりゅうおう)」を祀った祠です。​


​みどころ3 高妻山神鏡碑(たかつまやましんきょうひ)​

仏心という僧が高妻山山頂に、青銅の大鏡を奉納した記念碑です。随神門の手前にあります。​


みどころ4 狛犬​

随神門の手前は比較的新しい狛犬、奥社手前の狛犬は古く苔むしてお尻をあげたポーズをしています。​


​みどころ5 随神門(ずいしんもん)​

戸隠の建造物の中で最も古いものです。​随神門は神仏習合の時代は仁王像が祀られていました。​

今の随神は、左が櫛石窓ノ神(くしいわまどのかみ)、右が豊石窓ノ神(とよいわまどのかみ)です。​

天孫降臨したニニギノミコトについて降臨した神々です。​








随神門を超えると、空気が一変します。杉並木が天高くそびえ、トトロの世界、縄文時代に戻ったようです。


みどころ6 杉並木​

樹齢400年以上の杉が80本以上あります。​修験道が盛んな時代に植樹されたものです。​

DNAを調べると、中社の三本杉から挿し木で増やした可能性が高いそうです。​







みどころ7 奥社の院坊跡​

随神門(ずいじんもん)を過ぎると左手に石垣が続いています。​

かつては奥社近くに僧侶の住まう院坊がありましたが、廃仏毀釈のときに壊されました。​


その他の歴史的な建物などの跡地が色々あります。



みどころ8 小百合(さゆり)杉​

以前吉永小百合さんが入ってJR東日本のPRに使われた杉です。​


​最後の坂道の前にトイレがあり、この先にはありませんので、ここで済ませます。​


みどころ9 飯綱社(いいづなしゃ)​

飯綱山の神が、古くから戸隠山の鎮守として祀られています。​戸隠では古来九頭龍社とともに有名な地元神です。​



このお社の後ろの道が戸隠山登山道につながっており、社務所の横手に出ます。石段が苦手な方はこちらからも行けます。

岩かげに石仏が数体あります。


みどころ10 八水神の滝​

奥社のすぐ手前の右手に小さな滝があり、八水神が祀られています。​


​最後の石段を上がると、奥社と九頭龍社が見えます。​ 息を整えて参拝します。​





龍神さまへのお供えものをする人も。卵とお酒とお線香だそうです。虫歯には梨のお供えが喜ばれるとか。

こちらが、お尻を上げた狛犬さん。可愛らしい。



御手水は山の清水でとても冷たくておいしい!


お宮の上に山頂がありますので、ここにも注目。​神々の住まわれる場所とも言われます。​



絵馬堂です。岩戸開きの絵があります。


​社務所では、九頭龍社と奥社の両方のご朱印をいただけます。​5社参りできたらしたいですね。



石も草木も山も土も鳥も人も分け隔てなくひとつ。縄文の頃、人々はこの様な世界観で生きていたのだろうかと思えました。

昨夜は雨で心配してましたが、参拝の朝、神々しい程の太陽がビカッと現れ、風もないのにゆにわの旗はたなびき、写真にはオーブ写り、龍神の鱗のような雲がずっと中社まで道案内してくれるように大きく長く広がっていました。天の祝福がありました。



昼食はやはり、戸隠そばで決まりです!

ご利益


奥社「天手力雄命」

  • 技芸上達

  • スポーツ向上

  • 家内安全

  • 開運招福

  • 厄除け

  • 五穀豊穣


九頭龍社「九頭龍大神」

  • 水をつかさどる神

  • 雨乞い

  • 虫歯の神

  • 縁結びの神

  • 心願成就




御祭神


奥社ご祭神

天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)
*『古事記』は天手力男神、『日本書紀』は天手力雄神​


九頭龍社ご祭神

九頭龍大神(くずりゅうのおおかみ)

 

社歴、由来


ご祭神[天手力雄」の神話
天照大神様を岩戸から引き出し、もう一度岩戸にお籠りにならないように、大きな岩を投げ飛ばした、という怪力の神様です。​力士のようなムキムキの姿のほか、猿田彦のような天狗のお顔に作られている神像もあります。

不動明王と同一化されたという逸話もあり、背中に炎が燃えたぎっている姿で描かれることもあります。​


​ 天孫降臨神話では、ニニギノミコトのお供として、三種の神器やオモイカネたちとともに、九州に降臨しています。​

その後、「岩戸が落下した土地が自分の住む場所である」と、和歌山を経由して、戸隠に定住したといいます。​



​ あまり知られていませんが、天照大神とともに、伊勢内宮の相殿にも祀られており、伊勢では天手力男神をまつる神社が少なくありません。



​なかでも天手力男神を主祭神とする、三重県・佐那神社は伊勢神宮の古材の払い下げを受けて、社殿が造り替えられるなど、伊勢神宮との関係の深さを感じさせます。​

​​

 また、富山の立山信仰にも関係深い神様です。​立山山頂にある峰の本社の本尊(阿弥陀如来と不動明王)は、イザナミ命とアメノタヂカラオ命であると言われています。​​どちらも、有数の山岳信仰、修験道の霊地です。​


日本には古来、奥山は異界と繋がっていると信じられ、神霊界と人間界の境界の不思議な場所とされてきました。​

​それは、岩戸の内と外とも考えられます。​天手力男神は、異界の神力をこの世に引き出す神様なのでしょう。​


天手力男神は、庶民に人気のある神様で、神楽にもよく登場します。​

高千穂町の夜神楽には、アメノタヂカラオ命が主役となって舞う「戸取舞(ととりのまい)」という演目があります。

 

九頭龍社ご祭神「九頭龍大神」

戸隠で一番古い、始まりの神社だと言われています。ここだけが、岩戸開き神話と違う神様をまつっています。神社のできた年月は不詳で、奥宮の天手力雄命以前に地主神として祀られていました。​​

九頭龍神は、梨が大好物だそうです。虫歯治療の際、お供えにするといいんだって。​これは言葉あそびみたいですが、「歯なし」から「なし」を取ると「歯」が残ります。​​九頭龍の好物である「梨(なし)」をお供えにして、自分は一生、梨を食べないと誓うと、歯の病が治るという言い伝えがあるそうです。​


​次に戸隠の九頭龍伝説です。各地に九頭龍伝説がありますが、戸隠の伝説が一番古いものです。​

鎌倉中期に記された本の中に、西暦800年代半ばころの話として記されています。​

​​

 「学門」という名の修行者が法華経を唱えると、その功徳によって、九つの頭と龍の尾を持つ鬼がこの地で岩戸に閉じこめられました。​その鬼は、善神になり、水神として人々を助けました。その後、九頭龍権現として崇められ、雨乞いが行われました。​


社伝にも戸隠の九頭龍のお話が伝わっています。​平安時代に、学問行者という修行僧が戸隠山に向かって法華経を唱えながら、お祈りをしていたときでした。​九頭一尾の龍が現れ、「自分はこの地に住んでいる、元僧侶の頭なのですが、仏様をないがしろにしたため、龍に姿を変えられました。​ 何人もの修行僧がやってきて経文を唱えましたが、経文を最後まで聞き終わらないうちに、修行僧はみな、私の毒気にあたって死んでしまいました。​でも今、法華経を唱えてもらった功徳によって、救われました。」​

と話し、この地の守護神となることを誓いました。​




奥社・九頭龍社の秘密​


 奥社の社殿は、コンクリートです。何度も雪の重みで倒壊したからで、雪の季節にはかまくら状態になるそうです。​

​一見趣がないように思えますが、実は奥社の本当の姿は、社殿の奥から通じている岩の中です。​


 奥社と九頭龍社の社殿は、「戸隠三十三窟」と言われる洞窟に繋がっていると言われています。​

​戸隠山で修業していた学問行者が諸仏と出会った場所が、奥社の背後にある本窟・宝窟で、九頭龍大神と出会ったのが九頭龍社の背後にある龍窟と伝えられています。​みんなが触れているところの裏側でしょうか?


​戸隠信仰が修験道であったころ、自然にできた洞窟が修行の拠点でした。​

 奥社までたどり着いて見上げると、さらに頂上があって、山頂ではないとわかります。​

実は戸隠修験にとって、奥社付近は入口に過ぎません。​ここからが、本当の修験道。本格的なトレッキングになります。​

​ 蟻の塔渡り(ありのとわたり)と呼ばれる両側が絶壁の場所、鎖場もあり、戸隠山山頂に行くには熟練の登山者でないと難しいです。​戸隠山はギザギザに見えますが、これはタジカラオ命が岩を投げ飛ばした時にできたと言われています。





パワースポット


鏡池

風のない時は、池が鏡のようになり、戸隠山を映します。




飯縄権現~邪法と言われた修験道​

奥社に行くまでの道に、石作りの小さな神社があり、これが飯縄神社です。祀られているのは飯縄権現。

​飯縄山の修験道の神で、超人的な力を持ち、その姿はカラス天狗が白狐に乗った独特の姿で描かれます。​

戸隠の中社近くに石の像が有ります。​


戸隠を開いた学問上人が先に飯縄山に上り、祈ったことから、戸隠の奥宮近くに祭られています。​

​飯縄修験は、平安頃までは戸隠と結びついていたようですが、鎌倉時代に飯縄明神を「天狗」と唱え、飯縄の法と独自の秘法を持ちました。​飯縄明神が変幻自在の天狗となって衆生を助け魔界をなくすと言われ、火伏せ(防火)、戦勝祈願、病気直しに功徳があります。​


特に管狐(くだぎつね)を使う飯縄法は邪教妖術と言われながら、その効果の確実さで、武士や忍者を魅了します。​

​管狐は憑き物の一種で、竹筒の中に入るくらいの小さな妖狐です。巨大な霊力を持ち、どんな姿にも化け、予言をし、飼い主になついて大きな利益をもたらす一方で、人にとりついて病気にもします。​人目に触れさせずに放置しておくと、75匹まで増えます。​地方によっては管狐を持つ家は、「くだもち」と言って忌み嫌われました。​


 戦国武将の信仰がが厚く、武田信玄が武田家の武運を祈らせ、所領の寄進もしていますし、​足利尊氏が幼少期に虚弱であったのを無病の体にしたことから、お礼の寄贈がありました。​

​飯縄山のふもとに里宮、山頂に奥宮があり、剣法の「神道無念流」発祥の地です。

アクセス


〒381-4101 長野県長野市戸隠中社3506

まとめ


橋本ユリ
奥社までの道のりは、まるでトトロの世界を思わせ、草木も岩も、水も土も鳥も虫も人さえも
「ひとつ」であると感じさせる不思議な異世界です。
特に隋神門を超えると空気が一瞬で変わります。
戸隠の神髄を体験したい方はぜひ。体力ない方には厳しい道でもありますが、
急いで行かず、道のりを楽しみながら異空間に浸って下さい。


 

 

 


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