あなたの心に火を灯す、東洋思想及び神道研究家の羽賀ヒカルです。

今回は「神様の本当の名前」についてお伝えをしていきます。

御神名の成り立ち

神社に祀られている神様を「御祭神（ごさいしん）」と呼び、御祭神の名前を「御神名（ごしんめい）」と言います。


御祭神の例を上げていきます。

・住吉大社（大阪府）

表筒男命（ウワツツノオノミコト）
中筒男命（ナカツツノオノミコト）
底筒男命（ソコツツノオノミコト）


・鹿島神宮（茨城県）

武甕槌命（タケミカヅチノミコト）


・香取神宮（千葉県）

経津主命（フツヌシノミコト）


御祭神がいつから定まったのかを文献で紐解くと、平安時代（１０世紀以降）であることが分かっています。

それ以前の古代は、地名や神社名を神様の名前としていました。


例えば、平安時代に書かれた書物である「延喜式神名帳（えんきしきじんみょうちょう）」や各地の「風土記」では次の記載があります。

「住吉大社」→「住吉神」
「鹿島神宮」→「鹿島神」
「香取神宮」→「香取神」

このように地名がそのまま御祭神になっており、御神名になるような働きを持っていたのです。


御神名が古事記や日本書紀で描かれるような神様として定められていったのは１０世紀以降と言われています。

それ以前に、御祭神が「伊勢神宮が天照大神」のように定まっていたのは、一部の神社だけだったということです。

身近な神社の神様

地元の神社の事を「氏神様（うじがみさま）」「産土様（うぶすなさま）」「鎮守様（ちんじゅさま）」と呼ぶこともありますが、これらは全部意味が異なります。


・氏神様
藤原氏、平氏、源氏など、一族の祖先の神様
（例）藤原氏の祖先は「天児屋命（アメノコヤネノミコト）」


・産土様
その土地のエネルギーを結び、作り出している土地の守り神


・鎮守様
そこに鎮座して、国や王族を守る神様


その神社に奉納されている方を「氏子（うじこ）」と言いますが、氏子はもともと「産子（うぶこ）」と言われていて、産土様の下で生まれ育った子どもという意味です。

あなたにご縁のある神様からメッセージを紐解く

神社チャンネルでは以前、「あなたとご縁がある土地と結ばれる方法」をご紹介しました。

自分が生まれ育った土地の神様と縁があり、学ぶべきテーマやメッセージがあるのです。


その土地で学ぶべきメッセージやなすべきテーマは、「御神名」もしくは「古事記のストーリー」に隠されています。

だから、自分の生まれ育った土地の神様の神話や御神名を調べてみると、自分の人生とリンクするところがあると思います。


私は京都で生まれているので、ご縁のある神様は下鴨神社に祀られている「建角身命（タケツヌミノミコト）」です。

建角身命はもともと占いの神様として信仰されており、私が占い師や東洋思想及び神道研究家として活動するようになったのは、下鴨神社の「産土力（うぶすなりき）」の現れだと感じています。


これはあなたの人生にも同じことが言えて、ご縁ある土地で生まれ育ち、またそこから違う場所に引っ越すなどで土地を移動しながら、その土地の産土力や神様のエネルギーを頂いているのです。

そこから自分の人生のストーリーが進み、それによって自分自身も成長し、多くの人の幸せに貢献できるように仕組まれているのではないかと思います。


冒頭でもお伝えした通り、昔は土地の地名が御祭神の名前になっていました。

「住吉大社」（大阪府）→「住吉神」
「春日大社」（奈良県）→「春日神」
「鹿島神宮」（茨城県）→「鹿島神」
「香取神宮」（千葉県）→「香取神」

これらの地名が御神名に使われていて、その言霊の中にメッセージや秘密があるのです。

単なる土地の名前だからと決めつけるのではなく、何かメッセージがあるのではないかと紐解いていくと人生も面白く楽しくなってきて、これこそが神道を自分の人生に活かしていく知恵だと思います。





今回は「神様の本当の名前」についてお話をさせていただきました。

あなたの開運をお祈りしています、羽賀ヒカルでした。


こちらの神社チャンネルのYouTube動画バージョンも是非ご覧ください↓